【27卒の就活生必見】エントリーシートに書くネタの見つけ方と書き方を解説

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【27卒の就活生必見】エントリーシートに書くネタの見つけ方と書き方を解説

ES(エントリーシート)作成の段階で、「書くことがない」「どんなエピソードを書けばいいのか分からない」と頭を抱えていませんか?

ESのエピソードは、自分の個性や潜在能力を企業に伝えるために欠かせないものであり、単なる学歴や資格の羅列では、企業に本当の魅力は伝わりません。

企業は応募者の人柄、考え方、困難にどう向き合ってきたかを知りたいと思っているのです。

この記事では、ESで採用担当者の目を引く「自分だけのエピソード」を見つけるための具体的な方法を、一つひとつ丁寧に解説していきます。

どんな小さな経験でも、掘り下げ方次第でアピールできるエピソードになるため、ぜひこの記事を最後まで読んで、ESに活かしてください。

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1. なぜESに「エピソード」が重要なのか?

ES(エントリーシート)におけるエピソードは、単なる過去の出来事の羅列ではなく、自身の個性や潜在能力、そして入社後の活躍の可能性を伝える強力なツールです。

企業がエピソードを求めるのは、応募者の内面や思考プロセス(価値観)を具体的に理解したいからであるといえます。

例えば、「リーダーシップがあります」と伝えるだけでは伝わりませんが、具体的なエピソードがあれば、その裏にあるコミュニケーション能力や課題解決能力が鮮明に伝わります。

したがって、エピソードは強みや弱みを裏付ける「証拠」となり、言葉に説得力を持たせます。

さらに、そこにいたるまでのプロセスや感情、そして「なぜそうしたのか」「何を学んだのか」を伝えることで、皆さんの人間性や成長意欲が伝わり、採用担当者の心を動かすことができます。

だからこそ、ESでエピソードは非常に重要な役割を果たすのです。

2. 過去の経験の棚卸

エピソードを見つけるための最初のステップは、これまでの経験を「棚卸し」することです。まずは、漠然と「何を書こう」と悩むのではなく、以下のポイントを踏まえて作成しましょう。

モチベーショングラフで感情の起伏を可視化する

エピソード探しの強力なツールの一つが、「モチベーショングラフ」です。

これは、幼少期から現在までの人生を時系列で線を引き、その時の感情の起伏をグラフで表すものです。

横軸に時間軸(年齢や学年など)、縦軸にモチベーションの度合いを設定し、心境の変化をグラフに書き込んでみましょう。

そして、感情が大きく動いたポイント、つまりグラフが大きく上下した時期に着目してみましょう。そこには、価値観や行動原理、何に喜びや困難を感じ、どう乗り越えてきたのかといった、ESで伝えるべき重要な情報が隠されていることが多いです。

このグラフを眺めることで、漠然としていた過去の出来事が具体的なエピソードとして浮かび上がってくるでしょう。

「成功体験」だけでなく「失敗体験」にも光を当てる

ESのエピソードというと、輝かしい成功体験ばかりを考えがちですが、「失敗体験」も非常に貴重なアピールポイントになります。

失敗そのものよりも、その失敗をどう受け止め、そこから何を学び、次へどう活かそうとしたのか、というプロセスに企業は注目しています。

目標を達成できなかった経験があったとしても、その原因をどのように分析し、改善策を考え、次に向けてどのような行動を起こしたのかを具体的に説明できれば、課題解決能力や困難に立ち向かう姿勢、そして成長意欲を示す強力なエピソードになるでしょう。

あらゆる活動からエピソードの種を探す

エピソードの対象は、決して特別な経験に限りません。

学業、部活動、サークル活動、アルバイト、ボランティア活動はもちろんのこと、趣味や日々の小さな出来事にも、ESで語れるエピソードは無限にあるといえます。

例えば、アルバイトでのクレーム対応で工夫したこと、サークルでイベントを企画した際のチーム内での意見の対立と解決、ゼミでの研究テーマを決めるまでのプロセスや発表準備での苦労、趣味で続けていることでの達成感や挫折、友人との関係の中で直面した課題と乗り越え方など、どんな経験でも構いません。

重要なのは、その経験を通じて何を考え、どのように行動をし、何を学んだかという「プロセス」と「学び」です。

一見平凡に思える経験でも、深く掘り下げていくことで、自身の個性や強みが際立つエピソードに生まれ変わるでしょう。

自分史年表を作成して過去を整理する

これまでの経験を体系的に整理し、エピソードのヒントを見つけるために、「自分史年表」を作成することも非常におすすめです。

小学校から現在までを年代ごとに区切って振り返り、印象に残っている出来事を箇条書きで書き出してみましょう。

これにより、皆さんの人生の節目や転機となった出来事を俯瞰的に捉えることができ、エピソードの素材がどこに埋もれているのかが見えやすくなります。

この棚卸しの作業を通じて、意外な経験が魅力的なエピソードになり得る可能性もあるといえるでしょう。

エピソードを深掘りする「自己分析」の重要性

棚卸しで洗い出したエピソードを、ESで魅力的に伝えるためには、さらに深く掘り下げる「自己分析」が不可欠です。その自己分析のやり方について、ここでは詳しく解説します。

STARメソッドで具体的な行動と結果を明確にする

自己分析の強力なツールとして広く活用されているのが、STARメソッドです。

このフレームワークに沿ってエピソードを整理することで、行動や思考プロセスを論理的かつ具体的に採用担当者へ伝えることができます。

〇Situation(状況):まず、そのエピソードが起こった具体的な状況を説明します。いつ、どこで、どんな背景があったのかを明確に伝えましょう。

例:大学3年時の〇〇サークルで、毎年恒例の地域イベントの企画・運営を担当していました。

〇Task(課題):次に、その状況下で皆さんが直面した課題や、達成すべき目標は何だったのかを明確にします。


昨年比で参加者数が減少傾向にあり、このままではイベントの継続が危ぶまれるという課題がありました。

目標は参加者数を〇%増加させることでした。

〇Action(行動):そして、その課題や目標に対して、具体的にどのような行動をとったのかを詳細に記述します。主体的な行動と、その行動に至った思考プロセスを具体的に示しましょう。


まず、過去の参加者アンケートを徹底的に分析し、若年層の参加が少ないという傾向を把握しました。

それを受け、SNSでの発信内容を若者向けに大幅に刷新し、地元の商店街と連携して、新たな企画ブースを設ける交渉を自ら行い、イベントへの集客力を高めるための連携策を提案・実行しました。

〇Result(結果):最後に、その行動によってどのような結果が得られたのか、そしてその結果から何を学び、今後の活動にどう活かせるかを述べます。


結果として、目標を上回る〇〇%の参加者増加を達成し、イベントは地域の活性化に大きく貢献しました。

この経験から、課題の本質を見極め、既成概念にとらわれずに多角的な視点から解決策を探す重要性を学びました。この学びは貴社での業務においても、困難な課題に直面した際に必ず活かせると確信しています。

このSTARメソッドに沿ってエピソードを整理することで、企業側は応募者の能力や貢献度を具体的にイメージしやすくなります。

「なぜ?」を繰り返して本質的な動機を探る

洗い出したエピソードをさらに深く掘り下げるためには、「なぜ?」という問いを繰り返し、行動や感情の裏にある本質的な動機を探ることが重要です。

具体的には、「なぜ、その時リーダーシップを発揮しようと思ったのか?」「なぜ、その問題に対してそう感じたのか?」「なぜ、その行動を選んだのか?」などと、自分自身に問いかけてみましょう。

この問いを繰り返すことで、「チームの目標達成に強く貢献したいという思いがあったから」「周囲の意見をまとめ、より良い方向に導きたいという責任感があったから」といった、自身の価値観や行動原理が明確になってきます。

表面的な出来事だけでなく、その奥にある「なぜ」を深掘りすることで、エピソードに説得力と深みが増し、採用担当者に強い印象を与えることができるでしょう。

「プロセス」と「学び」を重視する

ESのエピソードでは、最終的な成果だけでなく、その成果に至るまでの「プロセス」と、そこから得られた「学び」を具体的に示すことが非常に重要です。

単に「〇〇を達成しました」と結果だけを伝えるのではなく、その目標達成のために「どのような課題があったか」「どのような工夫をしたか」「どのような試行錯誤があったか」といったプロセスを詳細に述べることが重要になります。

そして、そのプロセスを通じて「どんな気づきがあったか」「どんなスキルが身についたか」「どんな価値観を再認識したか」といった学びを明確に言語化することが求められます。

行動と学びを具体的に結びつけることで、深い思考力や応用力をアピールできます。この「プロセス」と「学び」こそが、将来の可能性(入社後の活躍)を示す重要な要素となるのです。

他者からの視点を取り入れる

自己分析を行った後は、他者からの客観的な視点も取り入れてみましょう。自分一人で考えているだけでは気づかなかった、新たな発見があるかもしれません。

具体的には、友人や家族に「私ってどんな人に見える?」「私の印象に残っていることって何かある?」と率直に質問してみてください。また、具体的な出来事を引き出すように質問を工夫するのもよいでしょう。

この他己分析を通して、自分では当たり前だと思っていた行動や、意識していなかった特性を指摘してくれるかもしれません。それは、自身の強みや、ESに書くべき印象的なエピソードに繋がる可能性もあります。

他者の意見は、自己認識を深め、より多角的に自分を理解するための貴重な情報源となるため、臆することなく、身近な人に皆さんのことを聞いてみてください。

自己分析のやり方に関しては、以下の記事をご覧ください。
就活で必要不可欠な自己分析のやり方や注意点を徹底解説

企業が求める人物像とエピソードを紐づける

せっかく見つけたエピソードも、企業の求める人物像と結びついていなければ、効果的なアピールにはなりません。ESを書く前に、志望企業がどのような人材を求めているのかを徹底的にリサーチし、理解することが非常に重要です。

志望企業が求める能力や価値観を徹底的にリサーチする

ESを書く前に、志望企業がどのような人材を求めているのかを徹底的にリサーチし、深く理解することが非常に重要です。

企業のウェブサイトにある「企業理念」「ビジョン」「ミッション」「行動指針」を熟読するのはもちろんのこと、「求める人物像」や「採用メッセージ」のページは特に念入りに確認しましょう。

これらの情報からは、企業が社員に求める基本的な姿勢や、どのようなスキルを重視しているのかといったヒントが得られます。

さらに、代表者メッセージ、社員インタビュー記事なども目を通し、企業の事業内容や将来の展望、業界内での立ち位置などを把握することで、より具体的なニーズが見えてきます。

企業のメッセージから具体的なキーワード(挑戦・チームワークなど)を抽出し、皆さんのエピソードと結びつける準備をしましょう。

自分のエピソードと企業のニーズを戦略的に合致させる

志望企業が求める人物像を理解したら、自己分析で洗い出したエピソードの中から、その企業のニーズに最も合致するものを選びましょう。

重要なのは、単に「私はこの強みを持っています」とアピールするのではなく、「私のこの強み(エピソードで裏付けられた能力)は、貴社の〇〇という事業や〇〇という文化において、このように貢献できます」という形で具体的に繋げることです。

企業は、応募者が入社後にどのように活躍してくれるのか、どのような価値をもたらしてくれるのかをイメージしたいと思っています。

皆さんのエピソードが、企業の課題解決や目標達成にどう役立つのかを明確に伝えることで、採用担当者の心を掴むことができるでしょう。

複数のエピソードを用意し、応募企業・職種に合わせて使い分ける

就職活動では、複数の企業や職種に応募することが一般的です。そして、それぞれの企業や職種が求める人物像や能力は異なります。

そのため、自己分析で洗い出した複数のエピソードの中から、応募する企業や職種に合わせて最適なものを使い分ける柔軟性を持つことが非常に重要になります。

すべてのエピソードを一つのESに詰め込むのではなく、企業の求めるキーワードや職種に必要なスキルに合わせて、最も効果的なエピソードを選ぶようにしましょう。

エピソードを魅力的に伝えるコツ

見つけたエピソードを、いかに効果的にESに落とし込むかは、合否を左右する重要なポイントです。単に経験を羅列するのではなく、採用担当者の心に響くように記述するためのライティングテクニックを身につけましょう。

結論ファーストで読み手の心を掴む

ESのエピソードを書き始める際、最も意識すべきは「結論ファースト」です。

採用担当者は日々多くのESを読んでおり、冗長な文章や結論が分かりにくい文章は、読み飛ばされてしまう可能性があります。

まずは、そのエピソードを通して最も伝えたいこと、つまりあなたの強みやその経験から得た学びを冒頭に簡潔に述べることが重要です。

例えば、「私の強みは〇〇です。その強みは、大学時代の〇〇という経験を通じて培われました」といった形で書き出すと、読者は何について書かれているのかを瞬時に理解できます。

結論を先に示すことで、その後のエピソードが「なぜその強みを裏付けるのか」という視点で読まれるため、あなたの主張に説得力が増します。パッと見て内容が理解できるESが好印象を与えるでしょう。

具体的な行動と結果を明確に記述する

エピソードを伝える際、抽象的な表現は避け、具体的な行動と結果を明確に記述することを強く意識しましょう。

例えば、「チームに貢献しました」ではなく、「チームの課題である〇〇を解決するため、自ら〇〇という提案を行い、〇〇という具体的な行動をとりました。その結果、〇〇という成果を達成しました」のように、数字や具体的な事例を交えて説明すると、圧倒的に説得力が増します。

もし具体的な数字がない場合でも、「〇〇という状況で、〇〇という困難がありましたが、私は〇〇と工夫し、〇〇という結果を得ました」のように、過程と結果を鮮明に描写することで、採用担当者が貢献度や能力を具体的にイメージしやすくなります。

PREP法で論理的かつ分かりやすい文章を構成する

文章構成の面で非常に有効なのが、PREP法(Point, Reason, Example, Point)です。このフレームワークを用いることで、論理的で分かりやすく、説得力のある文章を作成することができます。

〇Point(結論):まず、最も伝えたい結論や主張を明確に述べます。

〇Reason(理由):次に、その結論や主張に至った理由を簡潔に説明します。

〇Example(具体例):そして、その理由を裏付ける具体的なエピソードや事実を詳細に記述します。ここで、前述の「具体的な行動と結果」を盛り込むと効果的です。

〇Point(結論):最後に、冒頭の結論を改めて強調し、今後の展望や企業への貢献意欲を加えて締めくくります。

この流れで記述することで、読み手は皆さんの主張をスムーズに理解でき、エピソードの内容も記憶に残りやすくなります。文章全体に一貫性と説得力を持たせるPREP法を意識して、ESの完成度を高めましょう。

まとめ

ESのエピソード探しは、自分自身の過去を振り返り、これまで気づかなかった強みや価値観を発見する絶好の機会です。

最初は「書くことがない」と感じるかもしれませんが、焦らず、じっくりと自分と向き合い、今回ご紹介した「棚卸し」「自己分析」「企業との紐づけ」「ライティングのコツ」の各ステップを実践してみてください。

どんな小さな経験でも、どのように考え、行動し、何を学んだのかというプロセスを具体的に掘り下げれば、必ず光るエピソードが見つかります。

そして、そのエピソードを通じて皆さんの魅力や潜在能力を最大限にアピールすることができます。

就職活動は決して楽な道のりではありませんが、このエピソード探しとES作成のプロセスを通じて、皆さんは自分自身のことを深く理解し、自信を持って企業に臨めるようになるでしょう。

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この記事を書いた人
ヨネちゃん

経営企画室Cheer Targetチーム所属
チャームポイントは笑顔と表情筋
通信・不動産・人材サービス業界にて営業を経験
働くことにワクワクした人を増やしたく2021年9月にCheerにジョイン。絶賛奮闘中。
最近の趣味はサウナでととのうこと
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