【完全版】商社の業界研究はこれでバッチリ!特徴や現状と動向・職種まで徹底解説

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【完全版】商社の業界研究はこれでバッチリ!特徴や現状と動向・職種まで徹底解説

やっほ〜皆さんこんにちは、いいみゆで〜す!

現在商社を志望しているorちょっと興味があるという皆さん、このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?

「商社って具体的に何をしているのか分からない」
「業界研究が上手く進んでない」
「年収が高いって聞くけど、倍率が高そう…」

商社という言葉は知っていても、実際に何をやっているかよく分からない人もいるでしょう。(筆者もこの記事を書くまでは、よく分からなかったです)

この記事では、商社について以下の内容を解説します。

  • 商社の仕事内容
  • ビジネスモデル
  • 商社業界の現状と動向
  • 商社の職種
  • 5大商社について
  • 商社の年収

商社についてまんべんなく分かる記事ですので、業界研究の一環として、ぜひ通学中や空きコマなどにサクッとお読みください!

商社とは商品取引を行う業界

商社は、よく「ラーメンから航空機まで」という言葉で例えられます。

  • 原料
  • 加工品
  • サービス

など、幅広い産業分野を扱う業界で、売り手と買い手を結び付けて取引の仲介を行うのが主な仕事です。職種は卸業にあたります。

商社は商品の企画から購入者の手に渡るまでを、総合的にサポートします。

商社業界は大きく2種類に分けられる

商社業界は、大きく下記の2種類に分けられます。

  • 総合商社
  • 専門商社

それぞれ特徴や役割が異なるため、1つずつ見ていきましょう。

1. 総合商社

総合商社は、幅広い産業分野を扱い、売り手と買い手を結び付けて取引の仲介を行うのが主な仕事です。一般的に皆さんがイメージするのが、総合商社です。

また仲介だけでなく、事業や商品を売り出すために、販売チャネルの開拓や新たな物流ネットワークづくりなども手掛けています。例えば、電力や交通などのインフラ事業や関連する取引などは、商社の仕事内容です。

総合商社は日本独自のビジネス形態で、海外では「Sogo Shosha」と呼ばれています。

2. 専門商社

専門商社は、特定の商品や分野において、50%以上の売上を占める企業を指します。具体的に専門商社として分類されるのは、下記の商品を扱っている企業が多いです。

  • 繊維
  • 鉄鋼
  • 自動車部品
  • 日用品

専門商社は、独自のノウハウや強みを持った事業展開を行っている点が特徴です。企業によっては、複数の商品を扱っている場合もあります。

商社業界の2つのビジネスモデル

商社業界のビジネスモデルは、主に下記の2つです。

  • トレーディング
  • 事業投資

1つずつ解説します。

1. トレーディング

トレーディングは、商社のネットワークを使用して、他社の商品・サービスの需要と供給をマッチングさせる仕組みです。

例えば自動車メーカーが車を作るためには、原料の鉄鋼が必要ですよね。鉄鋼の売り手である「鉄鋼メーカー」と、買い手である「自動車メーカー」の間に立って取引を成立に導くのが、トレーディングです。

トレーディングの収益は、マッチング時に発生する仲介手数料と、売値と買値の差額分です。

2. 事業投資

事業投資は、他社のさまざまな事業に対して、商社が持つ経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を投資・買収します。投資先の企業が利益を上げると、リターンを得られる仕組みです。

一般的に投資は、お金のイメージがありますよね。しかし商社の場合は、人員の派遣・国内外のネットワークを生かした情報提供や、経営ノウハウなども投資が可能です。投資先企業を総合的にサポートして利益を上げるのが、商社のビジネス方法です。

商社業界の4つの現状と動向

商社業界の現状と動向を、4つの角度から解説します。

  1. 資源分野から非資源分野へシフト
  2. 事業投資から事業経営へシフト
  3. ECサイトを活用した商品販売
  4. M&Aの増加

現状と動向を理解すると、業界研究に役立ちます。ぜひ参考にしてみてください。

1. 資源分野から非資源分野へシフト

資源分野は、主に石油や天然ガスなどのエネルギーや、鉄鉱石などの金属を取り扱っています。しかし、国の根幹領域ということもあり、取引額が高額な点が課題です。さらに価格は市況次第で大きく変動するため、収益がコントロールできない点もネックでした。

なんとか状況を打破するべく、近年は業界全体で非資源分野にシフトしています。

非資源分野に該当する事業は、下記のとおりです。

  • 食料品
  • 機械
  • 住宅
  • 繊維
  • 情報通信事業など

例えば伊藤忠商事は、繊維や食品で圧倒的な強みを持っており、資源分野を3割程度に抑えることに成功しました。現在は、非資源商社No.1の地位を築いています。

2. 事業投資から事業経営へシフト

事業経営は、投資先企業に「経営者」として人を派遣してオペレーションを行います。代表的な例は、下記のとおりです。

  • 三菱商事:ローソンを運営
  • 伊藤忠商事:ファミリーマートを運営

各社とも経営人材の輩出に力を入れており、今後はさらに発展していくと予想されています。

3. ECサイトを活用した商品販売

コロナ禍やDX化の影響で、EC(インターネットコマース)市場は拡大傾向にあります。そのため、実店舗や卸先に加えて、ECサイトの立ち上げを進めている商社が増加中です。

ECサイトの普及で、取り扱い商品を増やすだけでなく、個人事業者や新規取引先の開拓も可能になりました。結果、売上アップにつながったケースも多いです。

また、電話やFAXなどのミスが起こりやすい仕事をデジタルに置き換えて、業務効率化を図ろうとする企業も増えています。

4. M&Aの増加

M&A(エムアンドエー)は「Mergers and Acquisitions(合併と買収)」の頭文字を取った略語で「企業の合併・買収」を指します。

特に専門商社は、扱っている商品によっては国内市場だけで戦っていくのが難しい現状です。さらにECサイトの普及により、小売業者とメーカーが直接取引を行う機会が増えました。そのため、トレーディングの需要は減少傾向にあります。

上記の理由から、今後事業拡大や経営基盤の強化を見据えて、M&Aが活発に行われています。

商社業界の職種4選

商社業界には、主に4つの職種が存在します。

  1. 営業
  2. 事業企画
  3. 技術
  4. 事務

それぞれの特徴をみていきましょう。

1. 営業

商社の営業は、自社の製品・サービスを販売するだけでなく、売り手と買い手を開拓して双方をつなげる役割も担っています。

  • 価格設定
  • 仕入れ数量の調整
  • 流通経路の確保

なども仕事です。

さまざまな企業と関わるためデスクワークよりも外回りが多く、1日中取引先を飛び回っているケースも少なくありません。

また専門商社営業は、製品の提案・販売だけでなく、取引後の技術サポートや疑問点の対応も行います。

2. 事業企画

事業立ち上げの企画立案などが、主な仕事です。具体的には、どのような分野や企業と取引を行うのかなどを考えます。

自社だけでなく他社への投資計画などの立案も、仕事内容の1つです。場合によっては取引先企業の企画立案や経営戦略にも携わり、コンサルティングとしての役割も担います。

自社や取引先の利益に影響を及ぼすため、責任重大な仕事です。

3. 技術

商品に技術を搭載して独自の付加価値をつけたり、顧客の要望に沿ったサービスを提供したりするのが主な仕事です。

例えば、半導体のチップにプログラムを書き込む・仕入れた金属製品に独自ノウハウを駆使した加工を施すなどが挙げられます。

技術力や専門知識はもちろん、不具合が生じた際の問題解決力が必要です。

4. 事務

企業や担当領域によって、営業事務・貿易事務に分かれます。

営業のサポートが主な仕事で、担当者に代わって電話対応や書類作成なども行います。デスクワークが中心のため、女性人気が高い職種です。

事務は誰かをサポートするのはもちろん、さまざまな業務に対応するため、マルチタスク力が求められます。貿易事務の場合は、海外企業と取引をする機会も多く、英語力が求められる可能性があります。

5大商社の特徴を知ろう!

5大商社とは、業界における中心企業を指します。5大商社とそれぞれの特徴は、下記のとおりです。

三菱商事 天然ガスや資源分野の利益が高い。金属資源も強み
三井物産 金属資源が主流だったが、近年は生活作業事業やインフラ分野が強み
伊藤忠商事 非資源分野で高い収益力を持つ。特に生活消費関連ビジネスが強み
住友商事 多様な商品を取り扱い、堅実経営を徹底。特にメディア事業に強い
丸紅 穀物事業と電力事業が強み

5大商社は学生人気があるため、入社のハードルは非常に高いと言われています。

東洋経済ONLINEの「入社が難しい有名企業」ランキング200社によると、5大商社の順位は、下記のとおりです。

  • 4位:三井物産
  • 5位:三菱商事
  • 7位:住友商事
  • 16位:伊藤忠商事
  • 25位:丸紅

いずれも上位にランクインしているため、志望する人はきちんとした対策を行う必要があります。

商社業界の年収は高額傾向にある

企業によって異なりますが、商社の年収は高額傾向にあります。

商社は基本的に事業投資で利益を得ているため、設備や広告などにかけるコストが不要です。そのため利益を人件費に回しやすく、高収入につながっています。

5大商社の平均年収は、約1,467万円です。ちなみに、令和3年の日本人の平均年収は約433万なので、約3倍もの違いがあります。

年収だけで企業を決める訳ではありませんが、高収入が期待できるのは魅力的ですよね。

ちなみに国税庁の「令和2年分民間給与実態統計調査」によると、日本人で年収1,000万以上の人の割合は4.6%です。年収1,000万プレーヤーになったら、それはもう勝ち組です(笑)

商社探しはCheerCareerを活用しよう!

商社は知名度がある大手企業も多く、事業内容や年収が安定しているため、学生人気が高いです。現在、業界全体で方向転換を実施している分野もあるため、最新の動向をチェックしておきましょう。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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それではまた次の記事でお会いしましょう。いいみゆでした〜!ば〜いば〜い!

この記事を書いた人
いいみゆ

新卒でウエディングプランナー→事務職→Webライター。

自らの就活や転職活動の経験を活かして、不安や疑問を解決できるような記事をお届けします!

学生時代は超強豪マーチングバンド部で、毎日練習に明け暮れていました。

ディズニー大好き人間。
フロリダのディズニーに行くのが夢です。

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