【企業分析のやり方とは?】企業研究や比較項目のポイントをご紹介!

業界・企業分析

【企業分析のやり方とは?】企業研究や比較項目のポイントをご紹介!

「企業分析がしたいけれどやり方がわからない」
「企業分析を進めるために、何を調べればいいかわからない」
という風にお悩みではありませんか?

そこで本記事では、企業分析を成功させるための具体的な流れややり方について解説します。ぜひ最後まで読んでみてください。

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1.企業分析の目的

企業分析を始める前に、その意義を正しく理解しておきましょう。
選考を受ける企業を分析する目的は大きく以下の2つです。

  1. 企業の特徴を理解するため
  2. 自分との企業の相性を見極めるため

各目的について、以下で詳しく説明していきます。

企業の特徴を理解するため

企業分析は、企業の特徴を理解するために重要であると言えます。

その理由としては、企業の考え方やスタンス、さらには事業内容・企業規模・社風・勤務条件などは、同じ業界でも企業によって異なるからです。

例えば、安定志向の企業もあれば、リスクを覚悟で新しいビジネスに着手する企業もあり、事業に対する向き合い方は、同業界の企業で合っても大きく異なります。

そのため、業界全体の特徴を理解したうえでそれぞれの企業の特徴を知る必要があり、情報収集を行い、複数の側面から企業を分析していくことがポイントとなるでしょう。

▼企業の特徴を知るために就活サイトを有効に活用することをおすすめします。
以下の記事が参考になりますので是非読んでみてくださいね。
【25卒・26卒最新】人気就活サイトおすすめ9選比較!サイト毎の特徴やメリットをご紹介。

自分との企業の相性を見極めるため

企業や業界の特徴を理解した上で、自分とマッチする業界・企業はどこにあたるのかを見極める必要があります。

例えば入社当初からスピード感を持って自分のスキルアップがしたいと考えている方が、安定志向の企業に入ってしまうと目的が叶えられません。

逆に安定してゆっくり成長していきたいと考えている方が、リスクを取りながらも新しいことにどんどんチャレンジしていく企業に入ってしまうと、心身ともに疲弊してしまいます。

まずは、自己分析で自分の考え方を分析して、企業分析で企業の考え方を分析することが重要です。

そして、企業の考え方と自分の考え方がマッチする企業を見極めて、志望企業をリストアップするとよいでしょう。

2.企業分析の流れ4ステップ

企業分析の具体的な進め方は以下の4ステップです。

  1. 研究対象の企業が属する市場を知る
  2. 研究対象の企業の市場での立ち位置を調べる
  3. 研究対象の企業の事業戦略や社風を知る
  4. 競合企業との差異を比較する

どのように進めるのか、各ステップについて解説していきます。

研究対象の企業が属する市場を知る

まずは、企業がどの市場に属しているか、その市場はどんな市場なのかを知ることが必要です。

属している市場を知ると、入社後、企業自体をどのようにしていきたいか、世の中をどのようにしていきたいかなど、自分自身の意見が生まれます。

知っておくべき市場感として以下の2つがあります。

市場規模や成長率など全体感を把握する

市場規模や成長率などの全体感を把握することで、市場そのものの持つ方向性や成長規模が、分析対象企業の目指す方向性とマッチしているか判断する目安となります。

例えば、市場の成長率が高く、同じように企業も成長しているのであれば、市場と企業の目指す方向性はマッチしています。

逆に、市場の成長率が高いのにもかかわらず、企業の成長が鈍化している場合は、市場に取り残されていると判断することが可能です。

市場の成長率が低いのにもかかわらず、成長を続けている企業であれば、その市場のオンリーワン企業であると言えるでしょう。

「分析対象の企業が市場の成長と合わせて成長しているかどうか」
「市場自体が立ち上がり段階・成長段階・成熟段階・衰退段階のどこにいるのか」

という観点を踏まえ、データに基づいて分析をすることで、正しく客観的な視点で企業への理解を深められます。

マーケットにいる消費者のインサイトを探る

マーケット内の消費者のインサイトを調査することも大切です。

消費者のインサイトとは、消費者自身が意識していない購買行動の本音を指します。

消費者は、購買行動に裏付けられた本当の欲求や、自身の行動の理由を自覚できていないことが多いです。また、価格や品質を比較して商品を購入していた時代から変化し、消費者が商品を購入する理由が変わってきています。

そのため、気づいていない欲求や行動の理由を紐解いていくことで、新たなニーズを掘り起こすことが可能です。

消費者が企業のサービスに対する見方や、どのように購買しているかを把握することによって、より深く分析対象の企業について知ることができるでしょう。

研究対象の企業の市場での立ち位置を調べる

企業分析において、市場の中での企業の立ち位置を調べることも重要です。

市場には競合企業や同様のサービスを展開している企業が存在し、その中で分析対象の企業がどのような立ち位置にいるのかを理解することで、主観やイメージのみに頼らない、データから見た強みや状況を把握できます。

以下の2つのポイントを押さえて企業の立ち位置を正しく理解し、相対的な分析を行いましょう。

売上高やマーケットシェアなどの数値を見る

売上高や市場シェアを把握することで、客観的なデータから判断した市場の魅力や分析対象の企業のポジショニングを理解でき、企業にとって必要な施策の提案することができます。

具体的には、成長性分析という手法を取ると、売上高や総資産の規模から、どれくらいの成長を見せているかが判断可能です。

また、市場シェアを確認すると、市場の中での重要度や影響力がわかるため、企業ごとのポジションや市場動向が把握でき、これからを予測できます。

こういった具体的な動向を考えることで、企業分析をもとに、より深い考えを生み出すことができるでしょう。

商品やサービスの強みを探る

商品やサービスの強みを調査することで、企業の強みを理解しましょう。

企業には必ず、属している市場へ何をどのように提供しているのか、その仕組みや戦略を持っています。

同じ市場でも、それぞれの企業がさまざまな商品・サービスでアプローチを行います。例えば、シェア率や品質、価格などの優位性を保てるポイントを理解することで、企業の持つ商品・サービスの強みが見えてきます。

「どのような商品・サービスで売上や営業利益を作っているのか」「新しく展開している事業は何か」という細かな部分まで探ることで、企業の強みを理解することができるでしょう。

研究対象の企業の事業戦略や社風を知る

分析対象企業の事業戦略や社風を理解しておきましょう。

企業がどのようなマインドや戦略を持って成長してきたかを理解することで、自分自身と企業がマッチしているか判断できます。

企業の方向性や目標が、自分の考えと合っているかどうかを確認するためにも、以下のポイントを踏まえて事業戦略や社風を調べてみましょう。

過去にどのようにして事業拡大をしてきたか把握する

過去の事業拡大の歴史を把握することで、その企業の思惑や戦略の背景、考え方を理解できます。

例えば、スピード感を持って事業拡大を行っている企業であれば、リスクを取りながらもチャレンジしていくマインドがあると言えます。

逆に、慎重に事業拡大を行っていく企業であれば、安定志向で保守的なマインドで経済活動を行っていると判断できます。

以上のように、今までの事業拡大の流れを知ることで、企業の考え方とそれに基づく方向性の理解を深められます。

経営理念・マインドと事業の関係性を調べる

経営理念(企業の理想像)と事業の関係性を調べることで、将来の展望を把握することができます。

利益率の高さや成長性などを見て、事業の拡大や方向性を設定することが多いですが、中にはそういった指標よりも、経営理念を優先して考えることがあります。

今までどのように事業を進めてきたかが分かるため、市場での現在の立ち位置に至るまでの考えを理解することが可能です。

経営理念と事業は深く関わりあっており、これからの企業の方針や展望を読み取ることができるでしょう。

競合企業との差異を比較する

競合企業と比較することで、企業の持つオリジナリティを発見し、企業への志望理由を明確にすることができます。

また、同業他社と比較した際にどのようなところが優れているかを尋ねられることもあります。考えを固めるためにも競合他社との差異を比較することは重要です。

売上・シェアだけでなくサービスや商品の差異を見つける

多角的に競合他社と比較し、差異を見つけられれば、具体的な魅力を発見できます。

例えば、売上やシェアというデータのみでは、市場での立場が低い企業があります。

数字的には魅力を感じないかもしれませんが、その企業が持つ商品やサービスがどのような優位性を持っているのかを理解すると、将来性や今後のシェアの安定性を見出すことができます。

多角的に分析し、本当に自分にとって魅力的な企業を探しましょう。

ビジネスモデルやマネタイズの違いも分析できると良い

企業ごとのビジネスモデル・マネタイズの違いを分析することも重要です。

同業界でも企業ごとのビジネスモデル・マネタイズがあり、どんな顧客に向けたサービスをどのように展開しているのか、どこで利益が生まれているのかが、企業分析を通して理解することができます。

もし、ビジネスモデルやマネタイズを知らないと、いざ自分で働いてみると、過酷な営業活動があったり、対企業ではなく一般顧客に対してアプローチをかける仕事であったり、と抱いていたイメージと異なる可能性があります。

実際に働いてからのミスマッチをなくすためにも、ビジネスモデルやマネタイズの違いを分析し、それぞれの企業の経済活動の形について把握して、自分が企業に求めているものかどうかを判断しましょう。

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3.企業分析の情報収集のやり方6選

市場の統計情報サイトを使う

市場の統計情報サイトを利用することで、自分の目指している業界の動向を探ることができます。

このようなサイトには、市場や消費者に関する情報・データが掲載されているのが特徴です。

例えば、広告についての意識調査や、美容についてのアンケートから、テレワークにおける問題点の調査など、多数の業界の情報がさまざまな視点で上げられています。

今後の業界の動向を理解することで、志望度がより強くなる可能性や、逆に別の業界への興味が高まるかもしれません。ぜひ、以下にご紹介したサイトなどを上手く活用してみてください。

e-Stat 政府統計の総合窓口
市場調査メディア ホノテ
調査のチカラ

企業サイトやIR資料を閲覧する

各企業の企業サイトや、株式公開している企業ならIRや決算発表資料を閲覧すると、エントリーシート・面接の対策が行えます。

このIR情報は企業が投資家に向けて発信している情報であるため、企業の実態を客観的に理解することが可能です。

IR情報には、複数の内容が含まれており、企業の純資産や経営成績、事業別売上高、有価証券報告書などがあり、企業の安定性や成長性、企業の強み・弱み、社員の平均年収まで把握できます。

IRと合わせて掲示される決算発表資料も確認すると、四半期ごとの企業の動向やサービスの展開について理解が深まるでしょう。

OB・OG訪問をする

OB・OG訪問をすることで、本当に自分とマッチする職場かどうかを理解することができます。それは、IR情報や企業のサイトを検索しただけでは得られない、働いている人の生の声が聞けるからです。

例えば、入社後のリアルな仕事内容、社員同士の関係性、キャリアプラン、産後休暇・育児休暇は取らせてもらえるのかなどを聞けます。

企業サイトやIR情報だけでは解消されなかった疑問点を解消し、納得した上で企業を志望できるでしょう。

OB・OG訪問について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【OB訪問でライバルに差をつける】面接等の本選考に生かせる質問集

業界地図で調べる

業界地図は、特定の業界全体の構造を地図のように視覚的に理解することができます。

各業界の主要な企業とその相関関係などが一目でわかり、志望する企業が業界内でどのような立ち位置にいるのか、競合他社はどこなのか、また、親会社や子会社、関連企業との関係性を客観的に把握することが可能です。

そして、まだ知らない優良企業や高い技術力を持つ企業を発見するきっかけにもなります。

業界の最新動向や今後の見通しについても解説されているため、企業分析の初期段階で全体像を掴むために非常に有効な手段と言えるでしょう。

新聞・ニュースをチェックする

新聞やニュースは、企業の「今」を知るための重要な情報源です。

企業のウェブサイトや採用ページには載っていない、リアルタイムで客観的な情報を得ることができます。特に経済新聞やビジネスニュースサイトを活用し、志望企業や業界に関する最新情報を毎日チェックする習慣をつけましょう。

例えば、新製品の発表や業務提携やM&A(合併・買収)、決算情報、不祥事といったニュースは、その企業の経営戦略や財務状況、将来性を判断する上で欠かせない材料となります。

社会の動向と企業活動を結びつけて考えることで、より多角的で深い企業分析ができるでしょう。

インターンシップや座談会に参加する

インターンシップや社員との座談会は、企業の内部情報に触れることができる貴重な機会です。

ウェブサイトや資料だけでは決して分からない、社内の雰囲気や企業文化、社員の方々の人柄を肌で感じることができます。

実際に働く社員の方から、仕事のやりがいや厳しさ、キャリアパス、職場の人間関係など、具体的な話を聞き出せるのが大きなメリットです。

また、企業のビジョンや事業戦略について、現場の視点からどのように捉えられているかを知ることもできます。

積極的に質問や対話をし、その企業で働く自分の姿を具体的にイメージすることで、ミスマッチを防ぐことができるでしょう。

4.適性診断で「向いている職種」を理解する

企業分析で大体の方向性が掴めたら、適性診断を受けてみて「向いている職種」を参考に職種を探してみましょう

職種を決める上で、「自分がこの職種に向いているか不安だ」と決める勇気を持てない人が多い傾向にあります。

迷う場合はいくつか受けてみて、「向いている職種」の項目にある職種から考えていくと、自分に合った仕事が見つかるでしょう。

また、企業分析以外にも業界研究のやり方やESの書き方なども合わせてチェックしておくと、選考通過率が各段と上がります。

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5.まとめ

ここまで、企業分析を効果的に進めるための4つのステップについて解説してきました。

重要なのは、市場の規模や成長性、消費者のニーズを理解し、その中で企業がどのような立ち位置にあり、どのような戦略を持っているのかを理解するようにしましょう。

そして、競合他社と比較することで、その企業ならではの強みや魅力が見えてきます。ぜひ本記事で紹介した方法を実践し、後悔のない企業選びを実現してください。

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