【保存版】自己PRの短所はこう作る!魅力的な伝え方やNG例も徹底解説
就活の面接やエントリーシートで、「あなたの短所を教えてください」と聞かれて、困った経験はありませんか?
「短所」と聞くとネガティブにとらえられがちですが、就活においては自己理解・成長意欲・企業との相性などを見極めるための重要な質問です。そのため、内容や伝え方によって印象が大きく変わる項目でもあります。
本記事では、短所の伝え方の基本から、自己PRに使える短所の具体例、短所を見つける方法やNGな伝え方、実践的な例文集まで、面接で役立つ情報を網羅的に解説します。
面接対策に本気で取り組みたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
1.自己PRで短所が聞かれる4つの理由
まずは、就活の自己PRとして短所が聞かれる理由を4つ紹介します。
自己理解の深さを見るため
面接官が自己PRで短所を聞く目的の1つは、就活生がどれだけ自分自身を理解しているかを知ることです。
社会人として成長していく上では、自分の強みだけでなく、弱みを正確に認識することが重要です。
自己理解が深い人は、自分の課題に気づき、必要に応じて軌道修正しながら成長できます。また、客観的に自分を見つめ直す力があれば、チーム内での役割を理解したり、適切なコミュニケーションを取れたりするでしょう。
面接では、短所そのものよりも、それをどのように理解し受け止めているかが重視されるのです。
企業との相性を見るため
面接官は、企業との相性を見るために自己PRで短所を聞いている場合があります。
どれほど優秀なスキルや経験を持っていても、その人の性格や短所が企業文化や職務内容とマッチしていなければ、入社後にミスマッチが生じてしまいます。
面接官は、就活生の短所が自社にとってどの程度許容できるか、業務にどのような影響を与えるかを見極めています。
例えば、スピード重視の業務で「慎重すぎて決断に時間がかかる」という短所は、業務効率に支障をきたす可能性があります。一方で、その慎重さがミスを防ぐという点で評価されることもあります。
そのため、自分の短所がその企業や職種にどのように映るのかを事前に理解しておくことが重要です。
改善意欲を見るため
面接官は、就活生が自分の短所に対してどれだけ改善の努力をしているかを知りたいと思っています。
例えば、「人前で話すのが苦手」という短所がある場合、「社内プレゼンに積極的に参加することで克服しようとしている」といった努力を示すことができれば、前向きな姿勢として高く評価されるでしょう。
改善のための努力や工夫を具体的に説明することで、あなたの成長意欲や責任感を伝えることができます。ただ単に「短所があります」と伝えるのではなく、「どう克服しようとしているか」まで答えることがポイントです。
入社後に活躍できるかを見るため
企業は、就活生が入社後にどのように活躍できるかを判断するために、短所を質問しています。
特に、短所に対する考え方や姿勢から、実際の業務における柔軟性や課題解決能力を判断できます。「自分の短所を強みに変える視点を持っているか」「短所を補う工夫をしているか」など、仕事に直結する姿勢が問われるのです。
さらに、自分の短所を通じて学んだことや、それによって得られた成長経験などを語れると、面接官に強い印象を与えることができます。
短所をただの「弱み」として終わらせず、それを糧にしてどう活躍できるかを語れるかどうかが、合否を分ける大きなポイントになるのです。
2.自己PRで使える短所30選【一覧表】
自己PRで使える短所30選を紹介します。短所を探す際に活用してみてください。
3.自己PRで伝える短所を探す方法
自己PRで伝える短所がなかなか見つからない人に向けて、短所を探すための方法を具体的に解説します。ぜひ参考にしてください。
過去の失敗経験から短所を洗い出す
短所を見つけるには、これまでの人生で経験した失敗に注目するのが効果的です。
思い通りにいかなかった場面を振り返り、「なぜうまくいかなかったのか」「自分のどんな行動が原因だったのか」を冷静に分析してみましょう。
例えば、グループワークで意見がまとまらなかった経験があるなら、「自分の主張が弱かった」「周囲とのコミュニケーションが不足していた」などが短所として見えてくるかもしれません。
このような反省点を短所として認識することで、自分の成長ポイントを客観的に捉えられるようになるでしょう。
長所の裏返しから短所を考える
長所と短所は、表裏一体の関係にあることが多いです。
例えば「協調性がある」という長所は、一方で「自分の意見を主張しづらい」といった短所に繋がることがあります。また、「責任感が強い」という長所がある人は、裏を返せば「他人に任せるのが苦手」という短所があるかもしれません。
このように、自分の長所を深く掘り下げ、その裏にある側面を見つめ直すことで、新たな短所に気づけます。
また、長所を裏返して見つけた短所は、自分らしさの一部でもあるため、面接などで伝える際にも説得力が生まれるでしょう。
他人からの指摘・フィードバックをヒントにする
自分では気づきにくい短所は、周囲の人の言葉に隠されていることがあります。家族や友人、学校やアルバイト先の上司・同僚など、これまでに言われた印象的な言葉を思い出してみましょう。
例えば、「もっと自信を持って発言していいんだよ」と言われたことがある人は、「自分の意見を控えがち」という短所があるかもしれません。他人からの指摘は、自分を客観的に見つめ直すための大切な材料になるのです。
可能であれば、信頼できる人に率直な意見を求めてみるのもよいでしょう。他者の視点を活用することで、より深い自己理解に繋がるでしょう。
自己分析ツールや適性検査を活用する
短所を見つける手段として、就活サイトなどで提供されている自己分析ツールや適性検査の活用もおすすめです。
これらのツールは、科学的な根拠に基づいて性格や思考の傾向を可視化してくれるため、自分では意識していなかった一面に気づくきっかけになります。
たとえば、「慎重すぎる」「優柔不断になりやすい」などの傾向が数値や言葉で示されることで、自分の弱みを冷静に受け止められます。ただし、これらの結果を鵜呑みにするのではなく、あくまで参考資料として活用する姿勢が大切です。
分析結果と自分の実感を照らし合わせることで、より精度の高い自己分析ができるようになるでしょう。
4.自己PRで短所を伝える際の流れ4ステップ
自己PRで短所を伝える際の流れを、4つのステップに分けて詳しく解説します。
①自分の短所を簡潔に伝える
短所を伝える際は、まず結論から述べるのがポイントです。「私の短所は○○です」と最初に端的に伝えることで、話の要点が明確になり、面接官が理解しやすくなります。
また、「なんとなく~なところがあります」といったあいまいな表現ではなく、「優柔不断」「心配性」「引っ込み思案」といった具体的でわかりやすい言葉を選ぶことが大切です。明確な言葉を使うことで、自分をしっかりと客観視できている印象も与えられます。
結論から話し、要点を押さえた説明を心がけましょう。
②自分の短所に関するエピソードを伝える
短所を伝えるだけでは、説得力が生まれにくいため、その短所が実際に表れたエピソードを交えて説明しましょう。
例えば、「大学のゼミ活動で、優柔不断な性格が原因で意見をまとめるのに時間がかかってしまった」など、いつ・どこで・どのような場面で短所が課題になったのかを具体的に話すことで、リアリティと信頼性が増します。
③短所を克服するために取り組んだ工夫を伝える
短所をそのままにせず、改善に向けて自ら行動したという事実を伝えることが重要です。どんな工夫をし、どのような努力を重ねたかを具体的に説明しましょう。
例えば、「優柔不断な自分を変えるために、選択肢に期限を設けて決断する練習をした」「意見をまとめる場面では事前にポイントを整理して臨むようにした」といった行動の変化があると効果的です。
完全に克服できていなくても構いませんが、前向きに取り組んでいる姿勢が伝わることで、ポテンシャルや成長意欲を評価してもらえる可能性が高まります。
④短所を克服した成果や今後どう活かせるかを伝える
最後に、短所への取り組みがどのような成果につながったか、そしてその経験を今後どのように活かしていくかを述べることで、自己PRとしての完成度が高まります。
成果は小さくても構いません。例えば、「意見を積極的に発信できるようになった」「タスクを効率的に管理できるようになった」といった具体的な変化を示しましょう。
そしてその成果が、入社後の仕事やチームでの役割にどう貢献できるかを一言加えることで、企業側に「この人と働きたい」と思ってもらえる可能性が高まります。
過去の経験だけで終わらせず、未来志向で語ることが、面接官に好印象を与えるポイントです。
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5.自己PRで伝える短所の例文集
ここでは、自己PRで伝える短所の例文集を紹介します。実際に自分の短所を考える際の参考にしてください。
「完璧主義」という短所を伝える際の例文
【例文】
私の短所は、完璧主義なところです。
大学のゼミでプレゼン資料を作成した際、細かなデザインやデータの表現方法にこだわりすぎてしまい、提出期限ギリギリになってしまったことがありました。
この経験から、一つの物事に時間をかけすぎることが、全体のスケジュールに影響を与えてしまうと学びました。
それ以来、仕事に着手する前に、全体の流れと時間配分を必ず確認し、「8割の完成度で一度上長や同僚に共有する」など、周りを巻き込みながら進めることを意識しています。
貴社に入社後は、この「質の高さを追求する姿勢」を、丁寧さが求められる〇〇(業務内容など)で活かしつつ、常に全体の効率を考えて行動することで、チームに貢献していきたいです。
【解説】
「完璧主義」は、「責任感が強い」「質の高い仕事を追求する」という長所に言い換えることができます。
この例文では、具体的な失敗談を挙げることで、短所を客観的に自己分析できていることを示しています。その上で、スケジュール管理能力や周りと協調する姿勢といった改善策を具体的に述べることで、成長意欲と柔軟性をアピールしています。
最後に、長所としての側面を仕事にどう活かすかを述べることで、ポジティブな印象で締めくくっています。
「主張が弱い」という短所を伝える際の例文
【例文】
私の短所は、周りの意見を尊重するあまり、自分の主張が弱くなってしまうことがある点です。
グループディスカッションにおいて、自分とは異なる意見が出た際に、全体の和を考えすぎてしまい、発言をためらってしまったことがありました。
しかし、それではチームへの貢献ができないと反省し、現在では自分の意見を伝える際に、ただ反対するのではなく「〇〇さんのご意見も素晴らしいですが、△△という視点はいかがでしょうか」と、相手の意見を一度受け止めた上で、提案という形で発言するよう心がけています。
貴社では、この「相手の意見を丁寧に聞く傾聴力」を活かしてチーム内の円滑なコミュニケーションを促進し、同時に自分の意見も適切に発信することで、議論を深める役割を果たしたいと考えています。
【解説】
「主張が弱い」は、「協調性がある」「傾聴力が高い」という長所として捉えることができます。
この例文では、「主体性がない」と見られないように、具体的な改善策も伝えているのがポイントです。相手の意見を尊重する姿勢はそのままに、どのように自分の意見を伝えているのかを具体的に示すことで、コミュニケーション能力の高さをアピールできます。
「和を乱したくない」という気持ちからではなく、「チームに貢献したい」という前向きな姿勢から改善に取り組んでいることを伝えましょう。
「せっかち」という短所を伝える際の例文
【例文】
私の短所は、物事を早く進めたいと思うあまり、せっかちになってしまうことがある点です。
アルバイトで新人教育を担当した際、早く仕事を覚えてもらいたいという気持ちから、一度に多くのことを伝えてしまい、かえって相手を混乱させてしまった経験があります。
この経験を通じて、自分本位のスピードではなく、相手の状況や全体の進捗に合わせた上で、効率を考えることの重要性を学びました。それ以降は、タスクに着手する前に一度立ち止まって優先順位を整理し、関係者への情報共有を丁寧に行うことを徹底しています。
貴社に入社後は、この「行動力とスピード感」を活かしつつ、常に丁寧な確認と周りへの配慮を怠らないことで、一日も早く戦力として貢献したいです。
【解説】
「せっかち」は、「行動力がある」「スピード感がある」「決断が速い」といったポジティブな側面に言い換えられます。
「仕事が雑」「周りが見えていない」という印象を与えないように、具体的な失敗談と改善策をセットで伝えることが重要です。
この例文では、スピードという長所は認めつつも、独りよがりにならず、計画性や丁寧さを身につける努力をしていることを示しています。結果として、仕事の質も担保できる人材であることをアピールできます。
「抱え込みやすい」という短所を伝える際の例文
【例文】
私の短所は、責任感が強いあまり、一人で仕事を抱え込みやすい点です。
大学時代の共同研究で、困難な課題に対して「自分がやらなければ」と思い込み、一人で長時間悩み続けてしまった結果、チーム全体の進捗を遅らせてしまったことがありました。
この経験から、一人でできることには限界があり、チームで成果を出すためには、周りを信頼し、適切に頼ることの重要性を痛感しました。現在では、タスクの早い段階で状況を整理し、自分だけでは難しいと判断した場合は、すぐに上司や同僚に報告や相談をすることを徹底しています。
貴社においても、一つ一つの業務に責任を持って取り組む姿勢を大切にしながら、チーム全体の成果を最大化するために、積極的にコミュニケーションを取り、貢献していきたいと考えています。
【解説】
「抱え込みやすい」という短所は、「責任感が強い」という大きな長所と表裏一体です。
この例文では、「協調性がない」と誤解されないよう、「チーム」という視点での反省と改善策を述べているのがポイントです。
責任感の強さをアピールしつつ、周りと協力する姿勢を身につけたという成長を示すことで、組織で働く上での適応能力の高さを伝えることができます。
「慎重すぎる」という短所を伝える際の例文
【例文】
私の短所は、物事を慎重に進めすぎるところです。
企画立案の課題に取り組んだ際、失敗を恐れるあまり、リスクの洗い出しや情報収集に時間をかけすぎてしまい、初動が遅れてしまった経験があります。
この経験から、丁寧さや計画性はもちろん重要ですが、同時にスピード感も大切だと学びました。それ以来、物事に取り組む際には、事前に「情報収集は〇日まで」「この段階で一度提案する」といった自分なりの期限を設定し、行動することを意識しています。
貴社では、私の強みである「慎重さ」を、ミスが許されないデータ分析や資料作成といった業務で活かすとともに、常に全体のスケジュールを意識し、迅速な意思決定も行えるよう努めることで、事業に貢献したいと考えています。
【解説】
「慎重すぎる」は、「丁寧で仕事が正確」「計画性がある」「リスク管理能力が高い」といった長所に繋がります。
「決断力がない」「行動が遅い」というネガティブな印象を払拭するために、改善努力を具体的に述べることが重要です。
例文のように、自分なりに期限を設けるなど、スピードを意識して行動していることをアピールすることで、状況に応じて柔軟に対応できる人材であることを示せます。
長所である「丁寧さ」を活かせる業務内容と結びつけると、より説得力が増すでしょう。
6.自己PRで短所を伝える際のよくある失敗・NG例
自己PRで短所を伝える際のよくある失敗・NG例を5つ紹介します。失敗を未然に防ぐためにも、理解しておきましょう。
短所を「ありません」と答えてしまう
面接で「短所は特にありません」と答えてしまうと、印象が悪くなる可能性があります。なぜなら、誰にでも短所はあると考えるのが自然だからです。
したがって、自己理解が浅い、もしくは反省や改善に向き合っていないと受け取られてしまう可能性があります。
企業が知りたいのは、短所そのものではなく、それにどう向き合い成長しようとしているかという姿勢です。そのため、短所を隠したり否定するのではなく、正直に向き合って改善に取り組む姿を伝えることが大切です。
「ありません」という一言で自己成長の機会を逃さないよう、事前に自己分析を行い、自分なりの短所をしっかり言語化しておきましょう。
短所が抽象的すぎて具体性がない
短所を伝える際に、「コミュニケーションが苦手」「真面目すぎるところがある」などのように抽象的な表現だけで終わってしまうのはNGです。
短所を伝える際は、背景や具体的なエピソードを伴って話すことで、説得力が生まれます。
たとえば、「新しい環境で初対面の人と話すのが苦手です」「完璧を求めすぎて作業に時間がかかることがあります」といったように、場面や状況を加えるだけでも印象は大きく変わります。
エピソードや具体的な行動に落とし込むことで、面接官に伝わりやすくなります。
短所の改善策や克服努力を伝えない
短所を伝える際に、「○○なところが短所です」とだけ述べて終わってしまうと、単に自分の弱点をアピールしただけになってしまいます。
企業が求めているのは「自己理解」だけでなく、「改善力」や「成長意欲」です。そのため、短所を認識したあとに、どんな努力や工夫を重ねているかを具体的に伝えることが大切です。
たとえ完全に克服できていなくても、「取り組んでいる途中です」という姿勢を見せるだけで、面接官の受け取り方は大きく変わります。短所を通じて、成長の過程をしっかりアピールしましょう。
短所と長所が矛盾している
短所と長所を別々に考えていると、内容に矛盾が生じてしまうことがあります。
面接官は一貫性のある人物像を求めているため、短所と長所が対立しないように注意が必要です。一方で、長所と短所は裏表の関係にあることも多いため、うまく繋げることで自然な自己PRになります。
たとえば、長所で「主体性がある」と伝えつつ、短所に「指示がないと動けない」と書くと矛盾します。長所の裏返しとして短所を置き、「主体性が強く一人で進めがちだが、節目では相談する習慣をつけている」のように整合させましょう。
自己分析の段階で、長所・短所をセットで整理しておくと、矛盾を防げるのでおすすめです。
仕事に直結する致命的な短所を話してしまう
自己PRで短所を伝える際、最も避けるべきなのは、仕事に支障をきたすような致命的な短所をそのまま話してしまうことです。
例えば、「時間にルーズです」「責任感がないところがあります」といった内容は、どんな職種であれネガティブに捉えられてしまう可能性が高いと言えます。
しかし、伝え方次第で短所は印象を大きく変えることができます。
例えば、「完璧を求めるあまり作業に時間がかかる」など、改善可能であり、取り組み次第で強みにも転じるようなものが理想です。話す内容が仕事への適性を疑われる原因にならないよう、慎重に選びましょう。
7.まとめ|自己PRで短所を魅力的に伝えよう!
自己PRで短所を聞かれた際には、「自分の課題にどう向き合っているか」「どのように改善しようとしているか」を前向きに具体的に伝えることが大切です。
選ぶ短所は、仕事に支障が出ない程度のものを選び、改善策やポジティブな側面を交えて伝えることで、面接官に好印象を与えることができます。特に、長所とのつながりを意識し、一貫性のある人物像を見せることがポイントです。
この記事で紹介した短所例・探し方・伝え方のステップ・例文を参考に、自分らしい短所の伝え方をしっかり準備して、自信を持って自己PRできるようにしておきましょう。