就活に求められるコミュニケーション能力
企業に「新卒採用の選考で最も重視することは?」というアンケートを取ると
毎回1位になるのがコミュニケーション能力です。
なぜここまでコミュニケーション能力を重視するのか。
それは企業と学生の認識が違うため、この能力がある人が貴重だからです。
ビジネスで最も重要な根幹スキルの一つである「コミュニケーション能力」。
今回はこのスキルを分析してみます
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「コミュニケーション」で伝えるものは2つある
「コミュニケーション能力」と聞いてよくイメージ(誤解)されがちなのは
場を盛り上げることや、初対面の相手と会話を弾ませること。
雑談力と言っても良いかもしれません。学生のうちはこれが最も重要でしょう。
もちろんこれらも重要なのですが、企業がもっと重要視しているのは
その場の盛り上がりよりも内容の方です。
契約内容に齟齬があったり、伝えたつもりが実は伝わってないとなると大変ですので
その場にいる人が楽しくなることよりも、価値をもった情報を正しく伝えることを重視します。
このと内容重視の違いを一言で言うと、感情重視か情報重視か。
まとめると、コミュニケーションによって伝えるものは"感情"と"情報"です。
- Emotional:感情共有能力
盛り上げる、仲良くなる、相手に共感していることを伝える、主に言葉以外で伝えるコミュニケーション
- Logical:情報共有能力
正確に相手からの情報を受け取り、解釈し、発信する、主に言葉の内容で伝えるコミュニケーション
この二つをそれぞれ見ていきましょう。
感情を伝えるコミュニケーション
友達との間では、主に仲良くなること、場を和やかにしたり賑やかに楽しくすることが重要であるため、
感情共有能力が特に重要になります。このため、「コミュ力=盛り上げ力」という誤解をする方も多いです。
この感情は、主に非言語情報伝達(non verbal communication) によって伝わります。
非言語情報というのは、言葉の内容以外の、声の大きさや目線などの話し方や姿勢のことです。
いわゆる"人は見た目が9割"という言葉が示しているはこのことです。
この言葉の元には「メラビアンの法則」という法則があり
感情を伝えるコミュニケーションにおいては、
- 言語情報:7%
- 聴覚情報:38%
- 視覚情報:55%
の優先度で相手に伝わるというものです。
例えば、つまらなさそうな表情で「楽しい」と言ったとき、相手には「つまらなかったのかな...」
という印象が伝わり、楽しんでいたとは思われないという研究です。
言語情報の例
言葉、語彙、文法、論理構成、情報の正しさなど。聴覚情報
声の大きさ、高さ、抑揚や滑舌など視覚情報
表情、目線、姿勢、
この感情コミュニケーションは就活やビジネスの場合でも重要です。
面接官や上司は、言葉の内容以外のあなたの声やしぐさから
- 信憑性(嘘やごまかしがないか)
- 理解度(理解をしているか) を判断します。
せっかく話す内容を練りに練って当日に臨んだとしても、
自信なさそうに話して「何かごまかしているのかな」と伝わってしまうと台無しです。
誠実に、快活なコミュニケーションは、言葉よりも"話し方"で決まります。
情報を伝えるコミュニケーション
情報を伝えるコミュニケーションにおいて重要なのは
- 聞く力
- わかる力
- 伝える力
です。
もっと具体的に言うと、
- 正確に相手の言葉を受け取る能力
- 受け取った内容を解釈し整理する能力
- 頭の中で考えたことを伝える能力
の3つになります。
それぞれ見ていきましょう。
正確に相手の言葉を受け取る能力
まずは、誤解や間違いが無いようにすること、
次にそれをメモして忘れないようにすること。
この二点が大切です。
メモをとらずわかった気分になった結果、
相手が10を話したうち3しか受け取っていないと言うこともよくあります。
例えば、この記事はこの辺りで1700文字以上あるのですが、
斜め読みで読み進めてきた場合「なんかカタカナの法則?書いてあったなー」
しか印象に残っていない状態ですね。
伝える側が発信することを余さず受け取ることは、
シンプルですが難しく、そして重要なことです。
受け取った内容を解釈し整理する能力
相手の意図を汲み取るには、話している言葉だけでなく、
背景知識が必要なことが往々にしてあります。
ポイントとして
- わからない単語はないか
- 事前共有や前提情報の把握に漏れはないか
- 相手が達成したいことは何か
- なぜ自分に話しかけているのか を意識すると良いでしょう。
アドバイスや指示をもらっても、
最初のうちは言っていることが分からなくて当然。
「ありがとうございます!」とお礼をいってから
つまりこういうことですよね、と自分の言葉で内容をまとめ確認する癖をつけましょう。
分からない時は「自分が何を分からないのか」を質問できるようにすること。
「何が何だかわかりません」では相手も困ってしまうので、
分からないこと、不安なことは確認を取るようにしましょう。
頭の中で考えたことを伝える能力
どれだけ思慮深く考えても、相手に伝わらなければもったいない。
今度は「どのように伝えれば相手が受け取りやすいか」に意識を向けましょう。
- 内容の流れはスムーズか
- 相手が知らないことを知っている前提で話していないか、
- 単語は伝わっているか など相手の立場になって発信すると効果的です。
ここまでコミュニケーションには2種類あるという話をしてきました。
学生同士、社会人同士でのコミュニケーションの目的によって
感情と情報のうち、主に重要視されるものが変わってきます。
この変化に慣れないと、「常に頭を使わないと話ができない!」と嘆くことも。
論理的に情報を受け取り、伝える訓練は意識的に続けると良いでしょう。
学生と社会人でのコミュニケーションの違い
ここまで書いてきましたが、実は、感情と情報の優先度は社会人でもケースバイケースです。
ビジネスモデルや普段接する相手、商材ターゲットによって大きく変わります。
企業が顧客のBtoBもあれば、消費者が顧客のBtoCもある。海外顧客を対象とする仕事もあるので
重要なのは相手が快適に感じるコミュニケーションを見極めることです。
同じ会社でも、飲み会や社内イベントなどでは、
普段よりも感情を重視するコミュニケーションが重要になるでしょう。
忘れてはいけないのは、話す相手の年齢やバックグラウンドが大きく変わること。
大学時代は同じ立場である大学生、その先輩後輩もあるでしょうが、基本的には同年代です。
社会人になると、少なくとも入社後10年以上は主に一回りもも二回りも年上の人と話すことになるでしょう。
大手企業ほどその傾向は強くなります。
年代差がある人と適切に会話をしなければならない分、言葉や言い回し、作法が変わってきます。
流行語よりも正しい日本語が重要になる場面も多いでしょう。
「古臭い礼儀や慣習なんて嫌だ」と思っても、会話相手(しかも目上)の方と仕事をする以上は必要なことです。
あなたが歳を重ねてから、そういう慣習は必要ないと言ってあげましょう
コミュニケーションは実践が大事
今回はコミュニケーション能力を"感情"と"情報"の2つに分けて解説してきました。
自分が苦手な部分、得意な部分、得意と思っていたけれど実は苦手だった部分と様々あると思います。
コミュニケーション能力を鍛えるためにはとにかく実践が有効です。
特に、普段話す相手とは異なるタイプの相手、話しづらいと思っている相手の方が効果的です。
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