最近よく聞く「UIJターン」、実際に地元就職を希望している人は増えている?

市況分析

最近よく聞く「UIJターン」、実際に地元就職を希望している人は増えている?

地方創生・地域活性化に向けて様々な取り組みが行われている今、
首都圏への人口集中・地方の人口減少を食い止める施策として注目されているのが「UIJターン」。

私も地方出身、大学卒業までずっと青森に住んでいました。
将来はUターンして地元で働きたいなぁ。なんてゆるく考えています。

が、どうやら「2020年卒マイナビ大学生Uターン・地元就職に関する調査」によると、
地元就職希望割合(=卒業した高校の所在地と、最も働きたい都道府県の一致率)は49.8%と、前年に比べ1.0pt減ってしまったとのこと。
UIJターン、全然浸透していないのでは!?

地元大好き、隙あらば帰省しようとする石川は
地元就職・UIJターンをしない人たちが理解できないわけです。
今回は、なぜ「人々が地元就職を希望しないのか」を解明するために
ちょっとまとめてみました。

地元就職を希望している人は年々減っている

※ 今回の調査では、
 ・卒業した高校の都道府県と進学した大学の都道府県が一致=地元進学
 ・卒業した高校の都道府県と進学した大学の都道府県が不一致=地元外進学
と定義しています。

冒頭にも書きましたが、地元就職希望割合は前年よりやや減っているのですが、
2012年卒から比較すると、
全国平均で【63.3%】→【49.8%】と13.5pt 減少しているとのこと。
地元進学だと【80.2%】→【69.4%】で10.8pt 減
地元外進学だと【49.1%】→【33.4%】で15.7pt 減と、
大学進学のタイミングで地元を離れた人たちの
地元就職希望割合がより減少していることが分かります。

なぜ地元就職を希望しないのか

地元就職を「希望しない」「(どちらかといえば)希望しない」と回答した人が
なぜ地元就職を希望しないのか理由を聞いたところ、
 1. 都会の方が便利だから(38.3%)
 2. 志望する企業がないから(38.1%)
 3. 実家に住みたくない(離れたい)から(29.0%)
が上位を占めました。

うーん、確かに首都圏にいるほうが便利なことが多いですし
企業の数も多いですよね。
青森にいた時は、深夜にネットで注文したものが
翌日には届くなんてことはなかったですしね。その節はお世話になっております。

ちなみに「こうなれば地元に就職するかもしれない」要因も聞いたところ、
 1. 働きたいと思うような企業が多くできる(43.9%)
 2. 給料がよい就職先が多くできる(39.6%)
 3. 志望する企業の支社や研究所ができる(26.6%)
が上位を占めました。

「地元就職を希望しない理由」は【便利さ】や【実家を離れたい】という仕事以外の理由が多いですね。
「こうなれば地元に就職するかもしれない要因」は
【働きたいと思うような】や【志望する企業の支社や研究所ができる】など
やりたいことができる仕事環境を求めているような結果になっていますね。
(じゃあ便利じゃないけどやりたいことが地方にあったらそこ行くんですか?どうなんですか?という気持ちになりますね)

ただし「地元就職を希望しない理由」にも【志望する企業がないから】がランクインしていることから
地元に就職をしない理由の1番はこれかもしれません。

地元就職を希望する理由は?

逆に、地元就職を希望している人に
なぜ地元に就職したいのか理由を聞いたところ
 1. (自分の意思から)両親や祖父母の近くで生活したいから(49.2%)
 2. 実家から通えて経済的に楽だから(43.4%)
 3. 地元(Uターン先)での生活に慣れているから(40.1%)
が上位を占めました。

これだけ見ると、うーん。
地元就職を希望しない人たちに比べたら
【自分のやりたいことや仕事のため】というよりかは
現状の暮らしを維持、安定、何かあっても親に頼ればよさそうな感じがしますね。。。
(確かに両親や祖父母の近くにいたいのは非常に分かりますが・・・)

付録:なぜ石川は青森に帰りたいのに現在東京にいるのか

ここからは自分語りになってしまうのですが
私がUターンを希望している理由は「地元が好き」だからです。
そしてなぜ「地元が好き」なのに、いま東京で働いているのかというと
「やりたいことができる環境ではなかった」からです。

私は冒頭に書いた通り
大学までずっと地元青森に住んでいて、就職を機に上京しました。

情報系の学部にいたこともあり、IT業界を志望しつつ
青森県内の企業に就職するつもりで活動していました。

が、皆さん御察しの通り
新卒採用を行なっているIT企業なんて青森にはほとんどなく。。
即戦力になる中途しか採用していなかったのです。

そこで私は
「じゃあ東京で仕事経験して帰ったら地元で働けんじゃね?」
と思ったわけです。

東京で技術を学んだり、色々なことを経験させてもらった上で
地元に帰ってバリバリ働きたい、
特に地元は少子高齢化が進んでいるので、
若いうちに帰って、若さをウリに周りに元気を与えられる存在になりたい、
と思って今ここにいるわけです。

まとめ

「地元就職を希望しない理由」「こうなれば地元に就職するかもしれない要因」から
(都会の便利さはさる事ながら)【自分がやりたいことができる環境】が都会にはあるから、
地元就職を希望しない人が多い
ということが分かりました。

また今回色々まとめてみて感じたのは
私のようなケースはレアなのかな。ということでした。(笑)

新卒で地元に就職しようとせずとも
若い人が地元に帰って働くことは地域活性化にもつながります。

UIJターンを支援する制度も各自治体あるかと思いますので
少しでも興味がありましたら、調べてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
青森のいしかわ

青森県出身のエンジニア。2016年、大学卒業後に上京。
地元愛が強すぎて、何かと理由をつけて青森に帰省しようとする。
ついに2021年9月に地元青森にUターン!
お笑いを見るのが趣味で、特にゴイゴイスーが好き。

青森のいしかわのTwitterアカウント

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