文系でもIT業界に就職できる!今からできる対策やおすすめのIT関連の職種を紹介
近年、就活生のなかでも人気を集めているIT業界。市場の拡大に伴って、職種や仕事内容なども多岐にわたり、「実際どんなことをしているんだろう?」と疑問を抱く就活生も多いようです。
「文系でもIT業界に就職はできるのかな?」
「IT関連の仕事ってどんなことをするんだろう?」
この記事では、IT業界の基本的なことから、IT業界に就職するメリット、文系におすすめの職種を紹介します。
実は、筆者も文系出身(国際学科でした)で、全くの未経験からIT業界に就職しました。
これを読めば、IT業界について基礎的なことを知ることができ、今からIT業界の就職活動に向けて行うべきことがわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
文系でもIT業界に就職できる
結論から言うと、文系で未経験からでもIT業界に就職できます。
なぜなら、IT人材は常に不足しており、企業は文系・理系に関係なく採用しているからです。また、新卒は基本的にポテンシャル採用なので、多くの企業ではITの専門スキルを必要としません。
もちろん、Web制作やプログラミング言語ができるといったスキルがあれば優遇されやすくなります。しかし、入社後に研修を受け、ITスキルを身につけてから業務を開始するといった場合も多いです。
むしろ重要なのは、入社後。IT業界は変化が激しいため、就職後も情報収集を積極的におこなって、日々知識やスキルを身につけることが求められます。
「これまでITスキルなんて学んでもこなかった」
「どちらかといえば、パソコン操作も得意なほうではない」
といった文系学生でも、IT業界に就職することは十分可能なので、この後の解説を読んで、まずはIT業界の全体像を理解しておきましょう。
これだけは抑えておこう!IT業界の基本情報
IT業界と聞くと、プログラミングやアプリ開発などを思い浮かべる方が多いでしょう。
そもそもITとは、「Information Technology(情報技術)」という意味で、簡単に言うと、コンピューターネットワークを使って情報を入手・保存・伝達することです。
身近な例で言うと、スマートフォンやSNS、PayPay、UberEatsなどのサービスと近年で急速にIT技術を活用した新しいサービスが増えてきました。
IT企業とは、IT技術を活用して新しいサービスを展開したり、新しい価値を社会に生み出す企業のこと。AppleやAmazon、Googleなどはその代表例です。
ここでは、IT業界の4分類や、IT業界の特徴、将来性について解説していきます。
IT業界は主に4つに分けられる
IT業界は、大きく分けて以下の4つの業界に分類されます。
業界名 | 主な職種 |
---|---|
ソフトウェア業界 | プログラマー/システムエンジニア/ネットワークエンジニア/アプリケーションプログラマー |
ハードウェア業界 | サーバー・セキュリティエンジニア/組み込みエンジニア/ハードウェアエンジニア |
情報処理サービス業界 | ITコンサルタント/SEOコンサルタント/インフラエンジニア |
インターネット・WEB業界 | WEBデザイナー/動画クリエイター/WEBライター |
ソフトウェア業界とは、スマホアプリやWindows、 Wordなどといったプログラム開発に関わること。それに対してハードウェア業界とは、パソコンやスマホ、家電などのハードウェア製品の製造・販売に直接関わることです。
情報処理業界は、情報処置技術を活用して、システムの構築や運用支援をおこないます。業界・業種を問わず、システムの企画から運用を行い、主に企業の業務効率化を担います。
インターネット・Web業界は、私たちの生活に一番身近である、Webサービス(ECサイトやネットゲーム、動画配信サービスなど)を提供します。
仕事内容もインターネット上で完結するので、リモートワークやテレワークなどを実施する企業が多いです。
IT業界は実力主義が強く年収も職種によって大きく異なる
IT業界は、学歴や経歴よりも、スキルが重視され実力次第で上を目指せる業界です。専門的なスキルをもって実力がある人材は、より大きな仕事を任されるようになります。
冒頭でも述べたように、IT業界は常に人手不足です。スキルも実績もある人材は企業も必要としているため、より好条件で採用されやすくなります。
また、同じ業界でも職種によって給与も大きく異なるのが事実。
先ほど紹介した4つの業界のうち、代表的な職種の年収をまとめました。
職種 | 平均年収 |
---|---|
プログラマー | 約430万円 |
サーバー・セキュリティエンジニア | 約594万円 |
ITコンサルタント | 約642万円 |
WEBデザイナー | 約450万円 |
※平均年収は、求人ボックス参照
もちろん、同じ職種のなかでも実力や経験値によって年収は異なります。
とはいえ、ハードウェア業界・情報処理サービス業界はより高度なスキルが求められるため平均年収も高い傾向にあると言えるでしょう。
IT業界は今後もさらに市場が拡大し需要も増大する
IT業界の業界規模は年々増加しており、業界動向サーチによると、2020年〜2021年のIT業界の業界規模(主要対象企業197社の売上高の合計)は16兆4,016億円でした。
アフターコロナによって、さまざまなサービスのオンライン化が進むなかで、今後もますますIT市場は拡大していくとみられています。
また、聞いたこともあるかもしれませんが、近年「Web3.0」が注目を集めています。
これまでは、特定の企業やサーバーが情報を管理している中央集権型ネットワークだったのに対し、「Web3.0」では分散型ネットワークといって個人間での情報の連携が可能になりました。
具体的なもので言うと、メタバースやNFT、ブロックチェーンなどが挙げられます。
このような新しい動きに伴って、国内の企業でも取り入れようとしている動きがあるため、今後もさらにIT人材は必要とされます。
これは就活にも言えることで、常に新しい情報を取り入れて、世界の動向に目を向けていくと、将来的に得られるメリットも大きいでしょう。
IT業界に就職するメリット
IT業界は今後もさらに成長していき、非常に将来性が高いことがわかったと思います。
ここでは、IT業界に就職する主なメリットを3つ紹介します。
- テレワークや在宅ワークなど柔軟な働き方がしやすい
- 専門的な知識・スキルが得られるのでキャリアップしやすい
- 社会に最新のサービスや新しい価値を生み出すことができる
職種にもよりますが、IT業界の仕事はパソコンやインターネット環境さえあれば、どこでもいつでもおこなえます。
たとえば、冒頭でもお伝えしたインターネット・Web業界は、在宅ワークやリモートワークなど柔軟な働き方がしやすいです。
フリーランスエンジニア、フリーランスWebデザイナーが多いのもその理由からです。
またIT業界では、実力が重視されるので年齢や経歴に関係なく、キャリアアップしやすいでしょう。たとえば、エンジニアとしてスタートした後、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーとキャリアアップしていくことで、その分責任も大きくなりますが、収入もアップします。
また、IT職種に就くと、社会の最先端の技術に関われたり、新しいサービスを作り出す過程に携われたりするので、やりがいを感じやすいでしょう。
多くの人がインターネットからたくさんの恩恵を受けている時代、人々の生活に大きな影響を与える可能性があることも、IT業界に就職する大きなメリットです。
文系におすすめのIT業界の職種TOP5
IT業界について少し理解できたとはいえ、
「IT業界に憧れはあるけど、文系でもIT業界に就職するチャンスはあるのかな?」
「大学ではITとはかけ離れたことを学んでいたけど、大丈夫?」
このように不安を感じる文系学生も多いと思います。
そこで、ここでは文系におすすめのIT業界の職種TOP5を紹介します。
それぞれの職種に必要なスキルや、平均年収、仕事内容なども併せて説明しているので、気になるものを見つけてみてくださいね。
Webエンジニア
Webエンジニア | |
---|---|
仕事内容 | ECサイトやWebサイトの設計・開発をおこなう |
平均年収 | 559万円(求人ボックス参照) |
必要なスキル | プログラミングスキル/コーディングスキル |
向いている人の特徴 | 変化にも柔軟に対応できる人・常に学び成長する意欲のある人・1つの物事を追求することが好きな人 |
文系にもおすすめポイント | システムエンジニアなどは、未経験OKな募集が多い |
webエンジニアの主な仕事は、プログラミングやコーディングです。
ディレクターの指示に従ってサイト設計をおこなったり、デザイナーから渡されたコードを書いたりして、ECサイトやWebサイトの設計・開発などをおこないます。
プログラミングスキルが必要ですが、文系で未経験からでもWebエンジニアを目指すことは可能です。
特にSEと呼ばれるシステムエンジニアは、新卒で未経験でも広く受け入れられており、入社後の研修も充実しているので、スキルアップするにも安心です。
システムエンジニアとしてスキルと経験を積んでいけば、プロジェクトマネージャーやより専門的なエンジニアとしてキャリアアップにも臨めます。
ITコンサルタント
ITコンサルタント | |
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仕事内容 | IT関連全般における問題解決、アドバイス業務 |
平均年収 | 642万円(求人ボックス参照) |
必要なスキル | 論理的思考力/コミュニケーション能力/ITに関する知識/プログラミングスキル |
向いている人の特徴 | 課題解決に向けて取り組むことが好きな人・1つのことに対して粘り強く遂行できる人・物事の全体を捉え、俯瞰的に見ることができる人 |
文系にもおすすめポイント | 研修を通じてIT関連スキルを身につけられる・ITスキルよりも、コミュニケーション能力や論理的思考力を重視している企業が多い |
ITコンサルタントは、クライアント企業の抱える課題を、IT技術を用いて解決に導きます。具体的な業務としては、ヒアリング、課題の分析、解決策の提案、システム導入などです。
クライアントに対して、IT分野における全般的なサポートを行うため、当然ITに関する知識やある程度のプログラミングスキルは必要です。
しかし、目的はクライアントの経営課題や業務課題を解決すること。ただITスキルがあるだけでなく、論理的思考力や問題解決能力、提案力が重要視されます。
また、変化の激しいIT業界において常に学び続ける意欲と覚悟がある新卒学生を企業も求めています。
文系学生でも、IT関連の知識や興味関心があって、それを企業にアピールできたら就職するチャンスはあるでしょう。
Webディレクター
Webディレクター | |
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仕事内容 | プロジェクトの全体管理や指示・監視をおこなう |
平均年収 | 502万円(求人ボックス参照) |
必要なスキル | スケジュール管理能力/マネジメント能力/コミュニケーション能力 |
向いている人の特徴 | 責任感が強い人・幅広いことに興味関心がある人・マルチタスクが得意な人 |
文系にもおすすめポイント | プログラミングやデザインなど専門的なスキルを必要としない |
プロジェクトの全体指揮や管理、監視をおこなうWebディレクターも文系におすすめの職種です。
主な役割は、クライアントとコミュニケーションをとりながら、ライターやデザイナーに指示を出し、プロジェクト全体をまとめること。そのため、専門的なITスキルは必要としません。
むしろ、多くの人と関わるためコミュニケーション能力やマルチタスク能力が求められます。全体を管理するので責任も重く、急な対応に追われることもあるかもしれませんが、1つのプロジェクトをやり遂げた後の達成感は大きいでしょう。
チームで仕事をおこなったり、幅広いことに興味がある人にとっては向いている仕事と言えるでしょう。
Webデザイナー
Webデザイナー | |
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仕事内容 | Webサイトやバナーなどのデザイン制作 |
平均年収 | 450万円(求人ボックス参照) |
必要なスキル | デザインスキル/コーディングスキル |
向いている人の特徴 | デザインに興味がある人・何か1つのものをこだわって作ることが好きな人・細かい作業が得意な人 |
文系にもおすすめポイント | ポートフォリオさえあれば、未経験でも応募可能としている企業が多い |
Webデザイナーは、WebサイトやECサイトのデザイン制作業務を担います。また、広告バナーやLINEのリッチメニュー、YouTubeのサムネイルなどの制作もおこないます。
Webデザイナーと聞くと、「美大出身やデザインセンスがないとなれないんじゃないの?」と思う方も多いと思いますが、ほとんどのWebデザイナーが未経験から始めています。
しかし、完全に未経験というより、独学やスクールなどで学んでおくほうが良いでしょう。新卒でも応募する際に、ポートフォリオの提出を求める企業がほとんどです。
最近では、無料でデザインを学べる動画コンテンツやWebデザインスクールも増えてきているため、興味のある方は早いうちから行動に移しておきましょう。
Webマーケター
Webマーケター | |
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仕事内容 | Web広告やSNSを使って企業、サービスの集客、認知を広める |
平均年収 | 593万円(求人ボックス参照) |
必要なスキル | WebやSNSの知識/マーケティングスキル/分析力 |
向いている人の特徴 | 世の中のトレンドに敏感な人・人の心理や行動に興味がある人・数字を見て分析することが好きな人 |
文系にもおすすめポイント | コミュニケーション能力や文章力など文系ならではのスキルを活かせる |
Webマーケターは、Web広告やSNS、Webサイトなどを駆使して、企業の認知を広めたり、商品・サービスをPR、集客をしたりします。
Web上のマーケティング全般を担当するわけですが、「どうやったらより多くの人に知ってもらえるか?」という視点で企画をたてて、運用までを行います。
常にトレンドをチェックしたり、Webについて知識が少ないクライアントにわかりやすく説明したり、時にはキャッチコピーなどの文章を書いたりする必要もあります。
理系の専門的なスキルは必要なく、コミュニケーション能力や文章力、プレゼンテーションスキルなど、文系ならではのスキルを活かせる職種です。
IT業界に就職するために今からできる準備
これまで紹介してきたように、文系でもIT業界で活躍できるチャンスはたくさんあります。ただし、IT業界職種に就くなら、ある程度のITに関する知識はインプットし、面接でアピールできるように準備をしておきましょう。
文系学生がIT業界の就職を有利に進めるために、以下の準備をおこなっておくと効果的です。
- 論理的思考力を身につける
- IT企業のインターンシップに参加してみる
- 常に最新情報を取り入れて知識・技術を身につける
- プログラミングやWeb制作などに挑戦してみる
IT業界に共通して言えることは、論理的思考力が必要だということです。
理系学生に比べ、数値分析や、仮説・検証をするクセがない文系学生は、まずは論理的思考を身につけましょう。本を読んだり、普段から少し意識したりすることで変わります。
また、IT企業のインターンや説明会に参加するだけでも、業界用語に触れたり、最新の情報をインプットすることができます。常にアンテナをはって、自分から情報や機会を取りにいくようにしましょう。
さらにエンジニアやWebデザイナーを目指す方は、プログラミングやWeb制作に取り組んでおくと就活でアピールできます。
簡単なサイトを作ってみたり、ブログを立ち上げてみたりするだけでも、全くの未経験から抜け出せます。就活が本格化する前に、早めに行動しておきましょう。
「業界研究にインターンに、忙しくてなかなか就活がすすまない!」という方におすすめなのが、逆求人サイトです。
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IT関連のベンチャー企業が多いので、忙しい文系学生にはピッタリのサービスですよ。
ぜひ活用してみてくださいね。
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まとめ
この記事では、文系でもIT業界に就職できる理由やメリット、おすすめの職種などを紹介してきました。
文系におすすめのIT業界の職種は、
- Webエンジニア
- Tコンサルタント
- Webディレクター
- Webデザイナー
- Webマーケター
でした。
IT業界は職種によって求められるスキルや仕事内容、収入も異なります。
そのためには、まず情報収集をして、自分の興味のある職種や分野を見つけてみてくださいね。
あなたの就活がうまくいくことを祈っています。