介護ベンチャーとは?超高齢化社会で期待の高まる社会貢献企業
介護業界は肉体的にも精神的にも大変な仕事だとイメージされています。
少子高齢化によって需要が高まり、新しく参入している企業も多いですが、社会貢献度の高い企業を求めて、大手企業を目指す人が多いです。
しかし、大手企業に就職すると、入社して数年は介護の現場でルーティン作業をします。大きなプロジェクトに関われるのは10年ほど経験を積んでからでしょう。
「介護業界の抱える課題に取り組みたい」「解決に向けて自らが貢献したい」と考えるならば、ベンチャー企業という選択肢もあります。
この記事では、
- 介護ベンチャーとは
- 介護ベンチャーに就職するメリット
- ヘルスケア・メディカル業界カオスマップ
- 介護ベンチャー企業
- 超高齢化社会の今後
について解説します。
この記事を読んで介護ベンチャーを知れば、就職先としての可能性を広げることができるでしょう。
ぜひ最後まで読んでみてください。
介護ベンチャーとは
介護ベンチャーとは、介護業界でユニークなアイデアを基に新規事業を展開している企業のことです。ポストコロナ禍において、ますますニーズのある分野で、将来大きく成長する可能性を秘めています。
ここでは、介護ベンチャーでの仕事に関して、
- 介護ベンチャーの特徴
- 介護ベンチャーの働き方
- 介護ベンチャーの役割
の3つに分けて解説します。
特徴
介護ベンチャーは、一般的なベンチャー企業と同様、少数精鋭です。
少人数でも一人一人が活躍することが求められるため、新卒でも新規プロジェクトに携われたり、意見を求められたりします。。
大手企業のように仕事の役割分担がきっちりと決まっていない場合もあり、業務内容によっては経験やスキルが必要なものもあります。そのため、そもそも新卒採用をせず、スキル重視で採用を行っている企業が多いです。
また、多くは年功序列ではない実力主義であるため、自分の成長を視野に、自ら進んで取り組める姿勢をもつ人が向いていると言えるでしょう。
働き方
介護ベンチャーではフレックス制度やテレワークが充実していることが多いです。
週に何日は出社で残りは在宅などといったハイブリッド形式など、企業によって様々なルールがあります。
また、時間内に効率よく仕事をすることが求められ、無駄な残業はしない文化です。残業が全くないわけではなく、中には見込み残業がもとから給与の中に組み込まれている企業もあります。
もちろん、介護の現場で従事する日は時間も場所も限られます。高齢者の活動時間に合わせるため、基本的には日中のシフト制になっている現場が多いです。
大企業では仕事のラインや範囲が決まっているため、グループから外れて一人が自由な動きをすることは好ましくありません。
一方で、ベンチャーでは一人一人が最大限の活躍をするために、働き方にもある程度の柔軟性を持ち合わせています。
役割
介護ベンチャーは、将来的に介護難民といった大きな社会問題を解決する可能性があります。
日本には、介護が必要であるのに介護が受けられない介護難民がいます。
要介護者数に対して、介護業界での人手不足が主な原因です。
団塊の世代が75歳以上になる2025年には都心だけでも約13万人もの人が介護難民になると日本創生会議が2015年の「東京圏高齢化危機回避戦略」で発表しました。
少子化に伴い、どこの業界でも人手不足は緊急の課題です。特に介護はネガティブなイメージを持つ人が多く、人手を増やすことに苦戦しています。
人手不足を解消して介護難民を減らすためにも、介護の現場を支える技術がより一層必要となっており、介護ベンチャーは大きな役割を担っていると言えます。
介護ベンチャーに就職するメリット
介護ベンチャーは社会貢献度が高く、働くことと同時に家族孝行ができる仕事です。
介護業界そのものが高い社会貢献度で注目されていますが、新しい視点で介護業界の課題に取り組む介護ベンチャーは、既存の介護サービスからも期待されています。
また、介護現場でのスキルを得れば、自分の家族が介護を必要とした時にそのスキルを役立てることができるでしょう。
更には、介護ベンチャーで新しい技術を開発できれば、自分や自分の子供が高齢になった時の介護サービスを現在よりも良いものにできる可能性もあります。
介護ベンチャーでは社会にも家族にも必要とされる仕事に取り組むことができ、大きなやりがいを感じることができるでしょう。
ヘルスケア・メディカル業界カオスマップ
カオスマップとは業界地図のようなものです。
多くの場合企業が入り混じっているように見えることから「カオスマップ」という和製英語が使われるようになりました。
介護ベンチャーは主にヘルスケア・メディカル業界のカオスマップに載っています。
(出典: シェアメディカル)
上記は設立10年以内の企業をまとめたヘルスケア・メディカル業界のカオスマップです。
介護業界を含め、様々な企業が複雑に混じり合って共にヘルスケア・メディカル業界を盛り上げています。
カオスマップを見ると様々な方向性から介護という分野へのアプローチができることが分かります。
介護ベンチャー企業
介護ベンチャー企業にはどのような会社があるのでしょうか。
ここでは、新卒採用をおこなっている
- 株式会社ウェルモ
- 株式会社アカリエ
の2社を紹介します。
株式会社ウェルモ
株式会社ウェルモは東京に本社をもち、日本の主要都市、そしてヘルシンキにオフィスを持っています。
ICTと先端技術を駆使して、介護福祉・児童福祉の社会課題に取り組んでいます。
具体的には介護価値観診断AIの開発や、科学的知見に基づく先端教育などです。
ウェルモは、企業と働く人の価値観が一致していることを大切に考えています。独自の転職支援サービス「milmo work」では、AIを活用して、介護業界で働く人と企業の価値観をマッチングしています。
ベンチャーでありながらも、数多くの施設やオフィスを持っているので、自分の価値観にマッチする場所で働けると考えて良いでしょう。
従業員数も2021年時点で154人と多く、2018年は34人であったことから、コロナ禍でも急成長していることがわかります。
株式会社アカリエ
株式会社アカリエは神奈川県に本社をもつ企業です。
訪問介護や障がい福祉サービスなどの介護事業を展開しつつ、介護用のシステム開発に力を入れています。
例えば、介護施設に近いケアを実現する見守りシステムの開発や、ヒューマノイドロボットを活用した介護予防の取り組みです。
ベンチャー企業は教育制度が整っていないところも多いですが、アカリエでは充実した研修制度があります。ヘルパー“身“守り研修(ヘルパー自身の身も守る)や、ITエンジニア着任研修など、それぞれの分野において研修を受けることができます。
また、“dots” という独自の人財制度があり、目標設定から人事評価までしっかりと取り組めるため、個々人の成長を応援してくれる企業だと言えます。
福利厚生の資格取得時お祝い金制度や図書購入補助も社員のスキルアップを後押ししてくれる取り組みのひとつです。
リフレッシュ休暇制度もあるので、ワークライフバランスを取りながら働く環境があります。
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超高齢化社会の今後
介護ベンチャー企業は需要が高まっている分野です。
日本は65歳以上の人口が21%以上を占める、超高齢化社会です。
内閣府の令和2年版高齢社会白書によると2019年には日本の総人口に占める65歳以上の人口が28.4%となりました。
今後も高齢化は上昇し続け、2036年には高齢化率が33.3%にも昇ると推測されています。
超高齢化社会の中で、既に十数年続いている課題はすぐには解決できない問題です。
日本では下記のような対策が進められています。
- 高齢者が活躍する社会作り
- 高齢社会に適した町づくりの推進
- 介護ロボットやaiを駆使した介護サポート技術の導入
- 介護サービスの充実
このような対策を更に進めていくために、介護ベンチャーの活躍は大きく期待されています。
まとめ
介護ベンチャーはこれからの日本を支える成長産業です。
この記事では、
- 介護ベンチャーは少数精鋭で多様な働き方をすること
- 介護ベンチャーは社会貢献度が高く、家族孝行にもなる仕事であること
- 株式会社ウェルモやアカリエなど、ユニークなアイデアを持って社会問題に取り組んでいること
- 介護難民や人手不足という課題を抱える超高齢化社会の日本では介護ベンチャーの活躍が期待されていること
を紹介しました。
介護ベンチャーへの就職を考えている方の参考になれば嬉しいです。