【流通業界とは?】動向や仕事内容を解説~おすすめ企業も紹介します!~
皆さんは、日常生活でネット通販や宅配サービスを利用することがあると思います。
実は、そうした商品やサービスが私たちの手元に届くまでには、多くの企業や人が携わる「流通業界」の存在が大きく関わっています。
しかし、
「そもそも流通業界って何?」
「どんな仕事があるの?」
といった疑問を感じている方も多いと思います。
そこでこの記事では、流通業界の仕組みや仕事内容、最近の動向、そして注目の企業について紹介します。
これから就職活動を始める方や業界研究を進めたい方に向けて、基礎からわかりやすく解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
1.流通業界とは
流通とは、商品ができあがる前の原材料の状態から、消費者の元へ商品として届けられるまでの一連の流れのことです。
具体的には、原材料の調達→組み立て→商品の梱包→メーカーへの発送→小売店への配送→通販サイトや店舗での販売といった流れ全てを指します。
そのため、流通業が1つの企業で完結することはほとんどなく、生産会社や小売店、そして運送会社など様々な企業が絡む業界となります。
ただし、一般的に「流通業界」という場合、この全ての流れの中から特に「卸売業」と「小売業」の2つを指すことがほとんどです。
〇卸売業(おろしうりぎょう):メーカーなどの生産者から商品を仕入れ、スーパーやコンビニといった小売業者に販売する、企業間の取引を担います。
〇小売業(こうりぎょう):卸売業者などから仕入れた商品を、店舗やECサイトを通じて消費者に直接販売する役割を担っています。私たちにとって最も身近な存在と言えるでしょう。
2.流通業界の動向
さて、流通業界について大枠がつかめたところで、そんな流通業界の動向をお話しします!
流通業界の動向:IT化の影響
流通業界における最も大きな変化は、インターネットやスマートフォンの普及によるものです。
以前は、商品を買うためにお店に直接行くのが当たり前でしたが、今では多くの人がネット通販サイト(ECサイト)を利用し、いつでもどこでも気軽に買い物ができるようになっています。
このような流れから、企業側もただネット通販を始めるだけでなく、お店とネット通販の連携を強めています。例えば、「ネットで注文した商品を、近所のコンビニや店舗で受け取る」「お店にはない商品を、その場でネット通販から取り寄せる」といったサービスが代表例です。
また、こうしたIT技術は、商品の在庫を管理したり、効率よくトラックで配送したりする、販売の裏側の仕組みにも活用されています。これにより、無駄をなくし、スムーズに商品を消費者へ届ける工夫が進んでいます。
流通業界の動向:時代の変化
モノに対する価値観が変わり、本当に自分に必要なものを納得して買いたいという考え方が主流となり、価格の安さだけでなく、品質の良さや使いやすさ、さらには商品を買う時の楽しさや満足感といった体験も重視するようになったことが、業界に大きな影響を与えています。
このような消費者の気持ちの変化に応えるため、企業は商品をただお店に並べるだけではなく、お客様一人ひとりに合わせた丁寧なアプローチが重要です。
例えば、お店のレジで集計した販売情報やネット通販での閲覧履歴などから、「このお客様は、きっとこんな商品に興味があるだろう」と推測し、おすすめ商品を表示する工夫がされています。
さらに最近では、環境に優しい商品を選ぶ、社会に貢献する会社のサービスを利用するといった考え方も広がっており、企業の社会的な姿勢も問われるようになっているのです。
3.流通業界の仕事内容
次に、流通業界の主な仕事内容についてご紹介します。
流通業界内での職種は多岐にわたりますが、今回は冒頭でお伝えした小売業・卸売業の2つに絞り、お話ししていきます。
上記2つの中では大きく4つの分類に仕事を分けることができます。
- 仕入れ
- 販売
- 管理
- マーケティング
それでは1つ1つ細かく見ていきましょう。
流通業界の仕事内容①: 仕入れ
「バイヤー」とも呼ばれる仕入れは、お店に並べる商品を決めて買い付ける仕事であり、会社の売上を左右する重要な役割を担っています。
主な仕事は、世の中の流行やSNSでの話題をリサーチしたり、過去の販売データから「何が売れるか」を予測したりすることから始まります。
その上で、国内外の展示会に足を運んで新しい商品を発掘したり、メーカーなどの取引先と直接交渉して、価格や数量、納期を決定します。
したがって、仕入れ先地域の土地や消費者層の分析、流行りの商品を仕入れるための情報収集力、メーカーとの交渉スキルなどが求められます。また、国内外のメーカーや生産者などとの共同開発を手がけることもあります。
流通業界の仕事内容② :販売
販売では、バイヤーに仕入れてもらった商品を売る役割を担い、お客様と直接関わり、商品の魅力を届ける仕事になります。
具体的には、店舗の販売スタッフとして接客を行うほか、経験を積むと店長などの責任者として店舗全体の運営を任されます。
店長の仕事では、お店の売上目標を達成するための販売計画を立てることから、商品の発注や在庫の管理、季節やイベントに合わせた店内の飾りつけや商品レイアウトの考案まで多岐にわたります。
また、アルバイトや社員など、共に働くスタッフの採用や教育、シフト管理も重要な業務です。
お客様に「また来たい」と思ってもらえるような、魅力的で活気のあるお店作りをする、経営者のような視点が求められます。
流通業界の仕事内容③: 管理
管理では、どのような顧客にどういった商品が売れたかなどのデータを管理する仕事を行い、会社の活動全体を裏から支える存在です。
具体的には、社員の採用や研修、給与計算などを担当する「人事」、会社のお金の流れを管理する「経理」、社内の備品管理や働きやすい環境づくりを担う「総務」などが含まれます。
また、店舗のレジやネット通販サイト、社内のパソコン環境などを整備・管理する「情報システム」部門も、流通業ではなくてはならない存在です。
流通業界特有の業務ではなく、企業や店舗の経営を統括していくうえで重要な存在であると言えるでしょう。
流通業界の仕事内容④: マーケティング
マーケティングは、「どのようにすれば、より多くのお客様に商品やお店の魅力を伝えられるか」を考え、実行する仕事です。
具体的な仕事内容としては、テレビCMやインターネット広告の企画・制作、季節ごとのセールやプレゼントキャンペーンの立案、SNSを使った情報発信などがあります。
また、新しい店舗を出店する際の場所選びや、ブランドのイメージ向上に向けた広報活動なども担います。
時代の流れやお客様の声を聞き、次の一手を考える、会社の未来を創る仕事です。
4.チアキャリア掲載中!流通業界のおすすめ企業紹介!
ここからは就活サイト「チアキャリア」に掲載されている流通業界のオススメ企業を紹介したいと思います。
株式会社FABRIC TOKYO
〈特徴〉
- カスタムウエアの民主化を通じて、服を、人生を、この世界をもっと楽しくしていきたい
- ショッピングの在り方を変え、そしてIT化が遅れるアパレル業界を革新していくことが目標
- 各分野に知見の深いプロフェッショナルの集合体
デザイン、生地、サイズを好きに選ぶことが出来るカスタムオーダーのビジネスウェアブランド『FABRIC TOKYO』の運営を行っています。
自社で製品をデザイン・企画し、中間流通を省き顧客に直接届けることで、より高品質でデザイン性の高いオーダースーツを低価格で届けることを強みとしています。
株式会社貴瞬
〈特徴〉
- 【圧倒的スピードで絶対的成長】新しいポジションや役職も次々と生まれています
- 非喫煙者手当やランチ手当、ネイルなど社員の声から生まれた福利厚生が多数
- 【様々な新規プロジェクトが飛び交う急成長期】社員の意見が取り入れられやすい環境
貴瞬は、リユース業界から商材(ジュエリー)を仕入れ、自社工房で日本人の職人による加工を行い、海外バイヤーへの卸売りを行っています。
外注を一切せず、自社で仕入れから販売まで内製化して行っているため、営業やカスタマーサクセス(仕入れ)、加工・鑑別、卸販売、商品管理、ECサイト運営や経営戦略に至るまで、様々な職種があります。
株式会社マーケットエンタープライズ
〈特徴〉
- 【ベンチャー×上場】豊富なリソースと安定した基盤の上で、若手から裁量権をもって挑戦できる
- 循環型経済発展の一翼を担う社会貢献性が高い事業が魅力
- WinWinの関係が築ける商売を展開し、商売を心から楽しむ主体者集団で在り続ける
マーケットエンタープライズは、リユース事業をメインとして3つの事業を展開する企業です。
具体的には、インターネットを通じてリユース品の買取から販売を手掛ける事業や、全国250を超える自治体との連携を実現するマッチングプラットフォーム事業、日本全国の中古農機具を買取して国内外に販売する農機具リユース事業があります。
株式会社ユニバーサル園芸社
〈特徴〉
- 【目標は売上高300億円!】世界一の企業を本気で目指す
- 【自己資本比率80%以上】思い描くは「宇宙」での事業展開
- 【業界初の上場】充実した福利厚生や安心して働ける環境
新規顧客開拓を主に行う営業企画と、既存顧客の管理や新たなニーズの引き出しを主に行う営業サービスが仕事内容となります。
9つの事業を展開しており、新規事業や海外事業の展開も積極的に進め、世界一の園芸会社を目指している会社です。
5.流通業界と物流業界の違いは何ですか?
流通業界と物流業界の違いは何ですか?
この2つは混同されがちですが、「流通」という大きな枠組みの中に「物流」が含まれている、と考えると分かりやすいです。
流通とは、商品が生産者から消費者に届くまでの全体の流れを指します。これには、商品の所有権が移転する「商流」と、商品を物理的に移動させる「物流」の両方が含まれます。
したがって、誰が誰に商品を売るのか、お金のやり取りはどうするのかといった商売そのものの流れが「商流」です。
一方で、商品をトラックで運んだり、倉庫で保管・管理・梱包といった、モノの物理的な移動に関わる部分が「物流」になります。
まとめると、流通はビジネス全体の流れ、物流はその中で実際にモノを動かす機能、という違いがあるのです。
流通業界が抱えている課題は何ですか?
流通業界は、私たちの生活に不可欠な役割を担う一方で、いくつかの大きな課題に直面しています。
最も深刻なのが、少子高齢化に伴う人手不足です。特に、店舗で働く販売員や商品を運ぶトラックドライバーの不足は年々深刻化しており、サービスの質を維持しながら、どうやって効率的に業務を行うかが問われています。
これに関連して、物流コストの上昇も大きな課題です。人件費や燃料費が高騰していることに加え、ネット通販の普及により、個人宅への細かな配送が急増し、運送会社の負担が増大しています。
また、ネット通販専門の企業や、食品も扱うドラッグストアなど、業界を越えた競争も進んでいます。消費者に選ばれ続けるために、各社は常に新しい価値やサービスを提供し続ける必要があると言えるでしょう。
流通業界の将来性について教えてください
多くの課題を抱えている一方で、流通業界は大きな変革期を迎えており、将来性は非常に高いと言えます。
今後の成長の鍵を握るのが、AIやIoTといった先端技術を活用したデジタル化(DX)です。例えば、AIによる需要予測で売れ残りを減らしたり、倉庫内作業をロボットが代行したり、レジを無人化したりといった取り組みは、人手不足の解消に直結します。
また、ただ商品を売るだけでなく、ネットと実店舗のサービスを融合させて、顧客一人ひとりに合わせた購買体験を提供することも重要になります。
さらに、環境問題への関心の高まりを受け、持続可能な商品や仕組みも、今後の業界をリードする重要なテーマとなるでしょう。
6.まとめ|流通業界に関する理解を深めて就活を成功させよう!
この記事では、流通業界の仕組みから、変化し続ける現状、そしてその中での多様な仕事の魅力についてお伝えしました。
流通業界は、日々の暮らしを支える重要な役割を果たしており、今後も成長が期待される分野です。IT化や消費者ニーズの変化など、さまざまな動きがある中で、業界は常に変化し続けています。
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