過去が今をつくり、今が未来をつくる

2025.01.16

過去が今をつくり、今が未来をつくる

「もし過去に戻れるなら、どこに戻るか?」

こうしたテーマは、同級生と小汚い居酒屋で語り合う楽しい思い出話の中で盛り上がるものかもしれない。だが、自分が過去に戻れるとしたら、と考えると、真っ先に浮かぶのは楽しい記憶ではなく、むしろ数々の失敗や後悔に彩られたシーンたちだ。


たとえば──
中学・高校の部活動では、本音で仲間とぶつかる勇気を持てず、悔しさだけが残った。「上を目指せる」と周囲から期待された強豪チームにいながら、まとまらないチーム力に苦しみ、最後の大会は初戦敗退。帰り道、沈黙したバスの中で、何かもっとできたはずだと思いながら涙をこらえた記憶が蘇る。

高校時代、勉強よりも部活を優先してしまった自分。進学校に通いながらも成績は底辺をさまよい、引退後にようやく勉強を始めたものの、2年半のツケは取り返せず。第一志望の国立大学には落ち、地方の私立大学への進学が決まったときの、家族や先生たちの表情が忘れられない。

大学時代は、与えられた自由をただ浪費していた。時間は無限にあると錯覚し、バイトやサークルに流される日々。単位だけを取って過ごした4年間は、自分の可能性を信じきれなかった時間だった。

社会人1年目。漠然と地元で働くことを選び、たまたま受かった漬物商社に入社。そこでの日々は、夢もやりがいも見出せず、ただ働くために働いている感覚だった。漬物の匂いに包まれながら「このまま一生終わるのだろうか」と立ち尽くしていたあの日を今も思い出す。

こうして振り返ると、失敗や後悔の思い出ばかりが浮かぶ。「今ならこうしたのに」「あのときこうすれば」と思うことが山ほど存在する。そして、Limeに入ってからも、数えきれないほどの失敗をしてきた。


今回のテーマの結論に入る。

それでも、もし過去に戻れるとしても、自分は戻らない。

ここまで引っ張って何を言っているんだ、と思うかもしれないが、これが自分の本心である。
なぜなら、過去に戻ることは、今の自分を否定することだからだ。苦しかったことも、悔しかったことも、すべての経験が今の自分をつくりあげている。もし過去を変えてしまえば、今の自分は存在しないかもしれない。
確かに、過去の選択を変えれば、もう少し楽な人生があったかもしれない。けれど、今の自分がこうして存在していること、そのすべてを支えているのは、紛れもなく過去の失敗と葛藤なのである。

「過去が今をつくり、今が未来をつくる」
過去は変えられないが、未来をつくる力は今この瞬間にある。過去の自分がどれだけもがき苦しんでも、だからこそ今の自分がここに立ち、未来へ進もうとしている。

だからこそ、自分は過去の自分に感謝している。そして、未来の自分が誇れる今日を生きていく。過去を変える必要はない。今の自分では想像できないほど成長した未来をつくるために、過去の自分に誇りを持ち、今やるべきことを全力でやるだけだから。

nextバトン>川渕くん
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この投稿の著者
今井翼
今井翼
取締役COO
大学卒業後新卒で地元山形の漬物商社に入社。
ルート営業を担当していたが、安定した環境が退屈に感じたため刺激を求めて2020年12月に上京。
Twitterがきっかけで代表の斉藤と知り合い、代表の考えや「起業家集団」という会社の理念に共感し株式会社Limeに入社。
入社後はパーソナルジム事業カスタマー対応→ハイフ事業採用担当→眉毛事業責任者を経験。
現在は取締役COOとしてLimeを世界で活躍する企業にするべく日々邁進している。
信条は選んだ道を正解にすること。
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